2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本における西洋哲学の初期受容―清沢満之の東京大学時代未公開ノートの調査・分析―
Project/Area Number |
22520083
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
池上 哲司 大谷大学, 文学部, 教授 (60121521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 一功 大谷大学, 文学部, 教授 (50238242)
村山 保史 大谷大学, 文学部, 准教授 (70310646)
加来 雄之 大谷大学, 文学部, 教授 (10214264)
藤田 正勝 京都大学, 文学研究科, 教授 (90165390)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | フェノロサ / 西洋哲学 / 清沢満之 / 高嶺三吉 / 日本近代思想 / 仏教 / 外国人教師 / 東京大学 |
Research Abstract |
本研究の研究実施計画として設定した課題は、以下のとおりである。(1)講義録の編集(資料調査、外国人哲学教師資料作成を含む)、(2)講義録の思想的分析、(3)清沢満之における西洋哲学思想受容の思想的分析。平成22,23年度までにほぼ資料調査を終え、平成24年度は(2)、(3)の課題に集中することとなった。 ただ、そのためには清沢ノートの執筆時期を確定しなければならなかったが、この点で困難に直面した。複数あるノート間の順序、および執筆時期を明らかにするには、当時フェノロサがどんな講義をしていたかを調べる必要がある。にもかかわらず、清沢が受講していた時期の『東京大学年報』が欠けていてフェノロサの講義内容が分からないのである。そこで、清沢と同学年に入学した高嶺三吉のノート(金沢大学図書館所蔵、執筆時期がある程度記されている)を参考にすることにした。清沢ノートと高嶺ノートを比較することで、清沢ノートの執筆時期を推定しようというわけである。たしかに、これは迂回路ではあるが、必要不可欠な迂回であると考えている。 以上の理由から、平成24年度は清沢ノートと高嶺ノートの対応すると思われる部分を翻刻し、さらにそれを日本語訳にして、(2)、(3)の課題進捗に努力を集中した。その直接の成果が『フェノロサ「哲学史」講義』の出版(2013年3月27日発行)である。また本報告書の下記13には、(3)関係として、清沢を介してフェノロサ哲学の影響を受けた諸思想についての研究等の成果を記しておく。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)