2010 Fiscal Year Annual Research Report
バーサ戯曲の文献学的、ならびにパフォーマンス的研究~バーサを訳して上演する~
Project/Area Number |
22520135
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
船津 和幸 信州大学, 人文学部, 教授 (40219085)
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Keywords | バーサ / サンスクリット戯曲 / ナーティヤシャーストラ / トリヴァンドラム劇 / クーリーヤーッタム |
Research Abstract |
1.6月交付快定後演出家シヤンカル・ヴェーンカテーシュワラン氏に協力要請、快諾を得る。 2.バーサ関係文献収集の開始 インド出版社Munshiramu Manoharlal、東大印度哲学研究室、アマゾンなどを通してバーサ関係文献を収集した結果、バーサ戯曲サンスクリット原典13編を収めるC.R.Devadhar、Bhasanatakackram:Play ascribed to Bhasaなどを入手。 (予想通り、Trivandrum Sanskrit Series(TSS)刊本(絶版)は入手不可能) 3.インド・フールドワーク(平成22年11月23日~12月6日) *シャンカル氏(トゥリチュール)と集中的な意見交換の結果、戯曲候補としては短編『打ち砕かれた腿』『カルナの任務』そして長編『潅頂式』に絞る。 *上演経費の制約により、複数の登場人物がいるこれらめ戯曲へ「一人芝居」などの演出工夫が不可欠であること、またインド人役者の招聘も一人の場合のみ可能であることも確認 *招聘候補の一人であるクーリーヤーッタム役者Sooraj氏を訪ね、メイクなしでの演目『カイラーサ山を持ち上げる』を観劇。すばらしい表現力に驚く。 *ケーララ大(トリヴァンドラム)写本図書館を訪問、バーサ戯曲写本オリジナルを閲覧。 *バーサ戯曲のTSS刊本全巻のフォトコピーを依頼し、大部分を入手。(未入手分は後日郵送を依頼) *演出家マネークシヨウ(ボンベイ)を訪ね、演出アイデアの助言を得る。 4.まつもと市民芸術館との話し合い 簑島祐二支配人と数回にわたり、上演に関しての協力・提携を打診した。その結果、2012年9月最終週に小ホールにての一般公演に関して基本的に全面的協力を取り付ける。ただし、芸術館レジデントとの提携の可能性やホール予約などは新年度になり、芸術館のスケジュールが決定後に改めて話し合うことになった。
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