2010 Fiscal Year Annual Research Report
歌う男たち――英独仏と日本におけるアマチュア合唱運動の音楽社会史研究
Project/Area Number |
22520143
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Research Institution | Aichi Prefectural University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
井上 さつき 愛知県立芸術大学, 愛知県立芸術大学音楽学部, 教授 (10184251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 彰 新潟大学, 人文・社会・教育科学系, 教授 (50165875)
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Keywords | 合唱 / 男声 / アマチュア / 社会史 / 祭典 / ドイツ / フランス |
Research Abstract |
本研究は、英独仏における合唱運動の隆盛と日本におけるその受容を問題にするもので、これまで音楽史の文脈ではほとんど語られてこなかったアマチュア合唱の実態とその社会的組織化の過程に注目し、音楽と社会とのダイナミックな関係を比較史的に考察しようとするものである。 平成22年度は基礎調査を中心に行った。まず、2010年7月25日に東京で打ち合わせを行い、先行研究をまとめると同時に、この問題について申請者がこれまで予備的に行ってきた研究を整理し、今後の考察の基礎となる視点を確保した。 国外の調査としては、9月17日から21日まで、松本彰と井上さつきの両名で、ドイツ南西部のフォイヒトヴァンゲンの合唱博物館・資料館、およびシュトゥットガルト近郊のジルヒャー博物館を訪れ、調査を行った。これらはいずれも男声合唱運動研究の中心となっている博物館で展示も充実しており、研究スタッフの案内で、当時の協会運動の詳細を知ることができた。その後、井上は、パリの国立図書館で、合唱運動に関する文献を収集した。さらに、11月17日には、名古屋の愛知芸術文化センターで開催された日本音楽学会の全国大会において、松本はシンポジウム「音楽・国民国家・コメモレーション」のコーディネーターを務め、松本、井上、共に発表を行った。男声合唱運動は当時の社会運動の中でも重要な意味をもつものであり、シンポジウムの内容と密接に関係していた。 以上の調査・研究にもとづき、井上は「フランス人が見たドイツ合唱同盟祭」について、松本は「音楽におけるコメモレーション」について、それぞれ音楽学研究誌および学会誌に論文を掲載した。
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Research Products
(5 results)