2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520144
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
竹内 有一 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 准教授 (60381927)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 常磐津節 / 三味線音楽 / 歌舞伎浄瑠璃 / 現行曲と稀曲 / 芸能伝承者 |
Research Abstract |
本年度は、常磐津節の伝承実態に関し、(1)新たなデータの追加、(2)これまでに作成したデータの補訂、(3)成果の取りまとめとしてのデータベース原稿の編集、を中心に行った。 (1)(2)については主に次のような調査研究を行った。(A)正本・稽古本などの書誌データに基づいて、初演・初版の状況を洗い直すこと、および、再印・再刊の状況から伝承状況を推定すること。(B)先行研究および名古屋版正本によって、江戸・東京だけでなく名古屋での伝承状況も情報に加えること。(C)正本・稽古本に基づいて作詞者・作曲者に関する通説の誤り等を修正すること。(D)上演機会の少ない曲、稀曲に関する近年の伝承記録をより充実させること。なお、正本・稽古本の書誌データの整理、近代の上演資料類からのデータの検索等に際して、予想以上の手間がかかったので、アルバイト人件費を予定よりも大幅に増やして、まずは伝承データの数と精度の充実にもっとも力を入れた。 (3)の成果のとりまとめの結果は、webコンテンツ上で、曲目ごとに情報を整理した一覧表形式のデータベースとして公開する。本研究でまず明らかになったことは、常磐津節の創流した1747年から戦前1945年までの約200年の間に初演された曲のうち、約250曲が現在なお伝承されていることである。個々の曲の初演年等のデータ、伝承の経緯等について徹底的に調べ直すことによって、通説を修正した事例も少なくない。なお、研究成果は、将来に亘って継続的にデータ更新を行うために、当初計画していた冊子媒体による公開をとりやめ、webコンテンツのみで公開することとした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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