2011 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本の大衆メディア文化における「南方」イメージの形成と展開
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22520155
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| Research Institution | Sagami Women's University |
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Principal Investigator |
田畑 雅英 相模女子大学, 学芸学部, 教授 (50171872)
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| Keywords | メディア文化 / 大衆文化 / 南方 / 大衆メディア / 近代 |
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| Research Abstract |
1.明治以後の日本の大衆メディア文化における「南方」イメージの形成と発展の過程を検証し、その特質を解明して、文化・社会との相互影響作用を明らかにするという本研究の目的に沿って、平成23年度においては、平成22年度の成果をふまえた発展段階の研究のために、文学・映画・大衆音楽・芸能分野に加え、漫画・美術・広告分野での文書・書籍・映像・画像・音声資料の分析に力を注ぐ一方、ジャンル間の相互関係の研究を進めた。これと平行して、事象の背景となる歴史状況や政治・経済・外交との関連の考察、また、対応関係にある海外の文化的事例の収集分析も引き続き行なった。こうした研究目的のため、九州大学・福岡大学・宮崎大学などへ出張調査も行ない、資料収集にあたるとともに、関連研究者との意見交換も行った。平成24年度にはさらに補完的な調査研究を進め、成果をまとめていく計画である。
2.平成23年度においては、平成22年度の資料の調査分析成果をふまえて、発展的な分析に多くの時間と労力を割いた。研究成果の段階的発表という点では、論文「キング・コングのクロノロジー」において、上述の資料研究に基づき、欧米と日本の「南方」観の相違を、映画の事例を分析しながら論述し、重要な知見を展開することができたと考える。資料分析に注力し、とりわけ各ジャンルの相互関係の分析研究に多くの力を注いだ結果、単発論文や発表という形式にまとまりにくい点が生じ、必ずしも十分な逐次的成果の公表に至らなかったが、平成24年度においては、報告書をはじめとする成果報告で、平成23年度の研究分析成果もあわせて公表を行なう計画である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究全体はおおむね計画通りに進行しているが、「研究実績の概要」に記した状況のため、成果の逐次的な公表という点では必ずしも十分とは言えなかった点を考慮し、上記の通りの自己評価とする。
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| Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたり、補完的な資料収集を行ない、まとめのための関連研究者との討議も行ないながら、最終的な分析と成果記述に最大の労力を集中する。成果は報告書に集成するが、論文・口頭発表等の逐次的な成果報告も行なう。加えて、今回の研究成果をふまえた今後の研究展開への展望を検討する。
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