2011 Fiscal Year Annual Research Report
伝統演劇・地方劇・大衆文化と「日本」のシェイクスピア -大和と沖縄を中心にー
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22520159
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
鈴木 雅恵 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (70268291)
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Keywords | シェイクスピア / 大和と沖縄 / 比較演劇 / 翻案 / アジア / グローバリズムとローカリズム / 新作能 / 地方劇 |
Research Abstract |
平成23年度は個人的な研究の他、大阪大学で行われた国際演劇学会の実行委員としての仕事や、学会での司会・能舞台での通訳なども加わった一年であったが、本研究ともつながる内容であり、また、後半では、琉球歌劇や新作組踊など、沖縄演劇関係の取材・資料収集に進展があった。 別欄に記入した、個人研究発表の他は、時系列的に、主として次のような研究成果を収めた: 平成23年 6月 ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校にて学位論文の中間発表 平成23年8月1日-8月17日、国際演劇学会大会実行委員として参加し、来日した、David Wiles氏らと、大会後も研究打ち合わせをした。 平成23年8月23日-9月はじめ 英国にて論文の書き直しをした。 平成23年11月 琉球歌劇「真夏の夜の夢」の台本の解読を始めた。 平成23年12月末-24年1月初め 英国にてDavidWiles氏と論文の構想を練り直した。 平成24年1月末 沖縄にて、大城立裕氏の「カクテル・パーティー」ハワイ公演関する講演を聞き、また、新作踊と琉球歌劇団「うない」を取材した。 平成24年3月11日 沖縄県立美術館にて、シンポジウム「劇場と社会」に参加し、研究発表の他、新作組踊に関する討議に加わった。 平成24年3月25日 沖縄市「あしびなー」にて、与那覇晶子氏と共に、沖縄芝居実験劇場の幸喜良秀氏のインタビューをおこない、3月29日-31日の復帰40年沖縄国際シンポジウムに備えた。 この他、羽衣国際大学日本文化研究所長・泉紀子教授らと、「新作能・マクベス」の英訳を完成させ、「新作能・オセロ」の構想等に関する研究会もおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー・資料収集及び研究発表は予定通りこなしているが、健康上の問題が生じたこともあり、論文にまとめる作業がやや遅れている。今は回復しつつあるので、これから挽回する予定でいる。
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Strategy for Future Research Activity |
論文の構想を広げすぎていたので、最終年は、大和と沖縄における「夏の夜の夢」の受容と上演に絞った論をまとめ、新作能・新作組踊と対比させる方法を考える。そのため、Pavisのhour glassのモデルをどう使うか、検討する必要がある。連休明けまでにこの論をまとめて、5月末に英国で最初の章の審査を受け、さらに、7月には、国際演劇学会でのAsian Theatre Groupの中で発表し、ほかの研究者の意見を仰ぐ予定でいる。琉球歌劇「マナの夜の夢」の標準日本語訳と英訳、「新作能オセロ」の英訳も進めながら、9月までに論文の骨格をまとめる必要がある。
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Research Products
(3 results)