2012 Fiscal Year Annual Research Report
シェイクスピアの哲学的思想の近代初期における系譜学的考察
Project/Area Number |
22520227
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高田 康成 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (10116056)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 差異 / 主権 / 良心 / 意識 / 主体 / シェイクスピア / 哲学 / イギリス |
Research Abstract |
「差異・外部」という主題軸にそって、系譜学的比較対象研究を進めた。シェイクスピアについては、『リチャード二世』、『ヴェニスの商人』、『オセロー』、『冬物語』、『テンペスト』、『ヘンリー八世』等を基盤としながら、①「主権」、②「良心・意識』、③「赦し」等の問題群をめぐって考察を進めた。①「主権」の主題については、『リチャード二世』における「君主制」の問題、『ヴェニスの商人』と『オセロー』におけるいわゆる「混合政体」の問題、そして『テンペスト』における魔術的「専制」の問題について焦点を当てた。②「良心・意識」の主題については、『ヘンリー八世』を中心として、『オセロー』と『ヴェニスの商人』における主体と法という視点から、考察を加えた。③「赦し」の主題については、『ヴェニスの商人』と『冬物語』を比較対照することで、法と主体という視点につなげた。哲学的主題との関連については、ロック哲学における「主体の形成」という角度から、上に触れた3つの主題との関連で、考察を進めたが、複雑にして広大なロック思想については、なお多くの課題が残らざるを得なかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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