2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520242
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊勢 芳夫 大阪大学, 大学院・言語文化研究科, 教授 (80223048)
|
Keywords | 英米文学 / オリエンタリズム研究 / アジア表象 / 英領インド / 日本の近代化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、19世紀における欧米の植民地政策が今日の世界システムの構築に少なからず影響を与えたことを検証するとともに、インドと日本の近代化を、イギリスの近代化と対照してあぶり出すことである。そしてその成果を平成24年度に著書として発表する。そのため、平成23年度では、以下の3点の研究・調査を行った。 1.平成19~21年度、及び、平成22年度の科学研究費補助金(基盤研究(C))のもとでイギリス領インドを扱った主要な小説と旅行記の調査・分析を行ったが、平成23年度においては、研究をより完全なものにするために、絶版になった著作や忘れ去られた著作の調査・収集を行った。ただ、そのような資料は日本国内には十分に存在しないために、イギリス国内の大英図書館等の図書館や、書店での資料収集を実施した。(平成23年8月8日~8月28日に実施) 2.本研究は、イギリス、インド、そして日本の3方向の視点から、19世紀から20世紀にかけてのインド以東の東アジア政策とそれらの地域の近代化への影響を複眼的に検証するものであるが、現時点では、インドの視点からの調査が不足している。そのため、バングラディシュのイスラム大学・人文社会学部英語学科所属のマムヌール・ラハマン教授と電子メールで議論や情報交換を行うとともに、ラハマン教授に所見をA4で30枚でまとめてもらった(英文)。 3.日本の近代化の資料については、国会図書館(本館)において、特に第2次世界大戦前の資料を調査した。(平成23年9月4日~10日に実施)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究に必要な資料をおおむね収集した。また、バングラディシュのイスラム大学・人文社会学部英語学科所属のマムヌール・ラハマン教授との議論や情報交換はかなり進展した。研究成果をまとめるための準備は、ほほ完了している。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、これまでの研究成果を1冊の本にまとめ、著書として出版する。また、連携研究者のイスラム大学(バングラディシュ)・人文社会科学部・英語学科のマムヌール・ラハマン教授には所見を執筆してもらっているが、その英文原稿を日本語に翻訳するとともに、上記の著書に含めて出版する。(出版社:溪水社)
|
Research Products
(1 results)