2010 Fiscal Year Annual Research Report
スコットランド啓蒙の時代の古都エディンバラにおける銅版画肖像画
Project/Area Number |
22520275
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
服部 昭郎 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (30238026)
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Keywords | スコットランド / エディンバラ / スコットランド啓蒙 / 銅版画 / ジョン・ケイ / ベンジャミン・クロンビー / ウォルター・ギーキー / 古都 |
Research Abstract |
18世紀から19世紀にかけて、スコットランドの古都エディンバラでは様々な画家たちによって銅(あるいは石)版画による肖像画が活発に描かれた。歴史に名を残した人々は言うに及ばず、名も無き市井の人々も肖像画に多く描かれており、それらはスコットランド啓蒙の時代を経て近代化が進む古都エディンバラに暮らした人々の実像を後世に伝えるユニークな歴史資料となっている。 研究は主にジョン・ケイ、ベンジャミン・クロンビーおよびウォルター・ギーキーの三名の版画家を扱うが、平成22年度は主にウォルター・ギーキー(Walter Geikie 1795~1837)の銅版画に焦点を当てて研究を行った。平成22年12月にエディンバラのエディンバラ市中央図書館(エディンバラルーム)およびスコットランド国立図書館で資料調査および収集にあたった。 特にスコットランド国立図書館ではウォルター・ギーキーに関する伝記資料の閲読と、貴重本として所蔵されているギーキー銅版画の調査を行い、その資料の複写を入手した。また、エディンバラ市中の美術品店でもギーキー銅版画の収集を行い、展示のための銅版画11点を購入した。 収集した資料に基づき、平成22年度研究成果公開の一環として、平成22年3月29日~4月12日まで、京都ノートルダム女子大学図書館でギーキー展を開催した。このギーキー展のため「図録」を作成している。 これらの銅版画の公開展示は、おそらくギーキー展としては日本国内最初の展示となるものと思われる。
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