2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520311
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中 直一 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (50143326)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ドイツ学 / 明治 / 翻訳 / 教育制度 / 古書籍 / ドイツ文学 |
Research Abstract |
当該年度においては、ドイツ学のみに焦点をあてるのでなく、英学とドイツ学の相互関係について調査を進めた。ドイツ学と英学の関係については、従来ほとんど研究がなされていない。したがって、本研究においては、さまざまな問題点を指摘し、とりわけ英学畑の人々がドイツ文学をどのように翻訳したかについて調査を進めた。 その結果、英学関係者である井上勤がゲーテの『ライネッケ・フックス』を『独逸奇書狐の裁判』と題して訳した翻訳書が、翻訳技法の点で注目に値する、という結論を得た。 また引き続き、ドイツ学関係の貴重書の電子データ化を図った。平成22年度、23年度に於いてすでにかなり多くのドイツ学関係書籍のPDF化を果たしたが、当該年度も、散逸の危機にある明治期のドイツ文学翻訳書や古い雑誌などの点検を行い、電子データ化しうるものを電子データ化した。 電子データ化したものには以下のようなものがある。(1)日本独文学会『ゲーテ生誕200年記念 ドイツ文学特輯』、(2)『独逸文学』(東京帝国大学独文学科/郁文堂版)1~3号、(3)レーマン校閲『和独対訳字林』(明治9年)、(4)雑誌『カスタニエン』第1号~第19号、及び同雑誌改巻第1号~第6号、(5)ゲーテ原著『獨逸奇書 狐の裁判』(明治17年)、(6)ゲーテ原著『禽獣世界 狐の裁判』(明治19年)、(7)シラー原著『春雪瑪列御最期』(明治21年)、(8)ハウフ原著『妖怪船』(明治20年)(9)『獨逸文壇六大家列傳』(明治26年)、(10)高木伊作『ゲーテ』(明治26年)、(11)『欧米名家詩集』(明治27年)、(12)『ヘルマン、ウント、ドロテヤ』(明治34年)、(13)登張竹風『ニイチェと二詩人』(明治35年)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)