2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520314
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 言語文化研究科, 准教授 (00200270)
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Keywords | ロシア文学 / 亡命文学 / ディアルポラ / ユダヤ人 |
Research Abstract |
第二年度は初年度に引き続き資料の購入、図書館・資料館などでの閲覧と複写による収集などに努めた。3度の外国出張を行うなど順調にその作業を進めた。そのうちの一回では今までの研究成果に関わる発表も行った。外国出張の際にはユダヤ文化関係の博物館、資料館、旧跡なども積極的に訪問し、全世界に広がるユダヤ・ディアスポラについての知見を深めた。収集した資料の精読、分析も進め、論考執筆を開始している。(その成果をポルトガルの学会にて発表した。) 具体的に言えば、平成23年5月28日から6月6日にはマデイラ大学にて行われた国際会議「女性を論じる--現在と過去」に参加、ユダヤ人と整形外科の関係を文化論的に扱った報告を行った。リスボン大学図書館では「亡命ユダヤ系ロシア文学の研究」に関わるポルトガル語の資料を閲覧、複写した。平成24年1月4日から1月13日にはシアトル市ワシントン州立コンベンション・センターにおいて開かれたアメリカ近代語・近代文学会年次大会に参加し、「ユダヤ系亡命ロシア文学の研究」に関連する報告を聞き、米国の研究者と研究打ち合わせを行った。ヴァンクーヴァー市ブリティッシュ・コロンビア大学図書館およびヴィクトリア市王立ブリティッシュ・コロンビア博物館にて「ユダヤ系亡命ロシア文学の研究」に関わる資料を閲覧・収集した。平成24年3月9日から3月19日にはモロッコに出張し、アガディール市イブン・ゾール大学で行われた国際会議「比較文学とグローバル時代における人文学の脱世界化」に参加し、「ユダヤ系亡命ロシア文学の研究」に関わる報告を聞いた。また、マラケーシュ市およびカサブランカ市でユダヤ文化センターを訪問し、資料の閲覧、複写、収集に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ポルトガル、米国、モロッコに出張し、順調に資料の収集を進めた。研究書も購入を進め、利用を進めている。(リーガでの古書の収集が予定通りにいかなかったが、対処方法については12に記す。)テキストの読解・分析も予定通りに進行しており、いくつかの成果発表報告も行った。この報告論文は現在、出版準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者になっているほかの科学研究費の課題に関わる出張でリーガに赴いた際に、古書店に、ラトビア在住のユダヤ系ロシア語作家たちの作品の収集だけを依頼してあったが、意に反してほとんど見つからなかった。古書はほとんど残っていないようなので、来年度は本研究費を用いてラトビア(ないしはモスクワかペテルブルク)に出張し、図書館で閲覧・複写する必要がある。
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Research Products
(1 results)