2012 Fiscal Year Annual Research Report
ピエール・ジャケス・エリアスと20世紀ブルターニュの諸相
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22520321
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
梁川 英俊 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (20210289)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | インタビュー / プロゴフ / ケルトの遺産 / 銃に立ち向かう石ころ / ルガレック夫妻 / ジャケス・ベルナール / プロデュイ・アン・ブルターニュ / クローデット・エリアス |
Research Abstract |
24年度は最終年であったので、エリアスに関するインタビュー調査の総仕上げとして、本研究の最初から重要な協力者であったエリアスの長女クローデット・エリアスに、生前のエリアスが特に信頼していた人物を、存命中の人物からピックアップしてもらい、インタビューを試みた。まず、90年代にケルト文化圏のミュージシャンを結集させた『ケルトの遺産』をプロデュースし、現在はブルターニュ商工界の一大プロジェクト「プロデュイ・アン・ブルターニュ」(Produit en Bretagne)の代表を務めるジャケス・ベルナール氏をカンペールに訪ね、エリアスの写真に囲まれた事務所で、若い頃にエリアスから受けた影響を中心に、2時間にわたって話を聞いた。また、エリアスの故郷のビグーデン地方では、エリアスの子供時代をよく知る人物として、エリアスの従妹マチルドおよび彼女の幼馴染であるエリアス博物館館長に話を聞いた。エリアスの長女自身が彼らと久しぶりに会ったこともあり、彼らの雑談を脇で聞いたというほうが正しいが、それだけにいっそう興味深い話を聞くことができた。最後に、エリアスがその晩年にとりわけ親密に交際した、写真家フェリックスおよびニコール・ルガレック夫妻の自宅を訪問した。特に、プロゴフにおける原発建設をめぐる警察隊と住民との闘いを描いた映画『銃に立ち向かう石ころ』を監督したニコールから、それまで政治闘争とは無縁であったエリアスがこの闘争に関わることになった経緯について、多くの証言を得ることができた。また、クローデットの計らいで、エリアスが晩年に家族と過ごした自宅を訪れ、書斎や蔵書を見せていただいた。その他、レンヌにおいてブルターニュの口承文化保存協会「ダステュム」(DASTUM)の本部を訪ね、ディレクターから同協会のシステムや運営の現状、問題点等などにつして詳しく話を聞いた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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