2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520350
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 英海 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (20349228)
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Keywords | 西洋古典学 / 文献学 / シリア学 / 哲学 / イスラーム / 東方キリスト教研究 |
Research Abstract |
主要写本(Firenze, Laur.or.83 ; British Library, Or.4079,0r.9380 ; Birmingham, Mingana syr.310 ; Biblioteca Apostolica Vaticana, sir.613 ; Bagdad, al-Rahbaniy al-kaldaniya 177)の複写を用いての『英知の精華』動物学編・霊魂論編の校訂・翻訳作業を継続すると同時に、注解作成に向けての作業を開始した。 『英知の精華』の著者であるバルヘブラエウスの著作についての発表を国際学会(Sixth North American Syriac SymposiumおよびInternational Conference : "Islam and Rationality : The Impact of al-Ghazali")等にて行った。また、本研究応募時に本研究から期待される副次的な成果として掲げたわが国におけるシリア学発展への寄与の一環として、シリア学関連の文献の収集を積極的に行うと同時に、国内においてシリア学に関わる啓蒙的な発表を行ったほか、イェール大学所蔵のシリア語写本などのシリア語写本についての研究を進め、研究成果を海外の出版物で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の中心的な課題である『英知の精華』動物学編・霊魂論編の校訂・翻訳作業については当初の予定よりもやや遅れが生じている。その理由としては、今年度はこのテーマに直接関わらない論文等の執筆依頼が海外から数多くあったことや学内行政に関わる業務が多忙を極めたことを挙げることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もなるべく当初の予定どおりに研究を完成できるように『英知の精華』動物学編・霊魂論編の校訂・翻訳および註解作成の作業を進める。学内の業務については、これが研究の進展に悪影響を及ぼさないように努める。
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Research Products
(10 results)