2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520368
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
東 英寿 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (90218686)
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Keywords | 古文 / 計量分析 / 版本 / 南宋 / 文体 / 歐陽脩 |
Research Abstract |
本年度は、研究開始年度なので、本研究を行うための先行研究の整理、実地調査と電子テキスト等の基礎データ作り、研究に当たって必要となる資料やソフトを入手することに取り組んだ。 まず、基礎データ作成の一環として、四部叢刊のCDロム、さらに唐宋史料筆記叢刊、宋代三代類書等の電子ソフトを購入した。その後、広島市立大学情報学部の宮原准教授のもとを訪問し、データ分析法について相談して、それらのソフトのインストールを行った。また、アルバイトを雇い、電子データを拡充させ、さらに論文を中国語に翻訳した。南宋時代の別集や『南宋思想史』などの一連の南宋史研究叢書を購入し、南宋関係の資料も充実させた。計量文体学的考察をするためのソフトであるEMエディタも購入した。 研究については、本年度は主として南宋時代に刊行された全集についての考察を行った。考察に当たっては、中国の北京にある国家図書館に行き、版本の実地調査を行った。研究成果の発表については、第14回宋代文学研究談話会(於大阪大学)で「近年出版の三種の歐陽脩全集について」と題して研究発表を行った。また、3本の研究論文を発表した。これらは南宋時代に編纂された歐陽脩の全集に関連する研究であり、本研究の一つの柱である南宋時代に刊行された版本についての考察である。 来年度以降は、本年度に作成した電子テキストに基づいて、編集ソフト(EMエディタ)を使い、計量分析的手法によって、南宋古文の文体上の特色を具体的に考察していく予定である。
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