2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520388
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
青木 三郎 筑波大学, 人文社会系, 教授 (50184031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 プリシラアン 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10400607)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2014-03-31
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Keywords | ステレオタイプ / 認知基盤 / 異文化理解 / 規範的推論 / 論理的推論 |
Research Abstract |
平成24年度に引き続き、慣用句表現のステレオタイプの問題、および談話における論理的ステレオタイプに注目し研究を続行した。慣用句に関しては、特にコーパスと辞書における日本語慣用句の「変異形」の問題を扱った。一般に慣用句は固定表現として理解されるが、実際にコーパスデータを観察すると、日本語慣用句の中には、様々な変形が見られる。例えば、句の構成語が交替したり、句の拡大形式・省略形式が頻繁に用いられたりするものがある。一般に使われている慣用句辞典においては、慣用句は「定型表現(stereotyped expressions)」として処理されており、このような変化可能性(「変異形」)に関する情報は等閑視されることが多く、その性質が把握されていないことが多い。しかし実際に個々の表現の用法から判断すると、「固定性」と「変化可能性」間の<ずれ>の現象、あるいは<ゆらぎ>の現象こそが記述されるべきであり、辞書においても、各慣用句の変化可能性・変異形に関する情報を体系的に示すことが必要であることを示した。 論理的ステレオタイプの問題では、推論の帰結に対して、発話者間の<ずれ>に関する表現を扱った。推論のステレオタイプには「当然の帰結」と「自然の帰結」が考えられる。「当然の帰結」は規範的推論であり、「自然の帰結」は論理的帰結である。ステレオタイプの基盤にある規範と論理に関して、おもにトウゼン(当然)、ムロン(無論)、アタリマエ、イワズモガナ等の語彙的・定型的表現要素、文末述語に現れる主観的評価表現(~テシマウ、~クル、イク等)の共起分布、疑問文(問いかけ文)とそれを受けるスタイル等の詳細を観察した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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