2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者の英語リズム・イントネーション習得のための調音及び知覚・音響分析
Project/Area Number |
22520412
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Research Institution | Showa University of Music |
Principal Investigator |
ERICKSON Donna 昭和音楽大学, 音楽学部, その他 (80331586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末光 厚夫 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (20422199)
森 庸子 同志社大学, 付置研究所, その他 (50441192)
澁谷 良穂 金沢医科大学, その他部局等, 教授 (90154260)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 英語のリズム / 日本人学び者 / 調音 / 音響 / 顎 |
Research Abstract |
本研究は、英語母語話者と日本人英語話者の英語の強勢・リズムの実現における特徴を捉え、差異と共通性を明らかにし、英語教育における発音向上に役立てることを目的に行われた。研究最終年の今年度は、北陸先端科学技術大学院大学のElectromagnetic Articulatograph EMAを使用した追加実験を実施し、英語中級レベル日本人英語話者(JS)3名とアメリカ人英語話者(NS)3名の音響・調音データの収集とその分析・検討を行った。今年度の実験・研究から得られた主な結果は以下の3点である。(1)NSの顎の開口パターンは、英語の音韻的韻律構造と強い関連性を示している。すなわち、ある発話における特定の音節に与えられるストレスの強さは、その発話内の階層的構造上の位置によってあらかじめ決まっているが、このストレスの強弱と、各音節発話時の顎の開口度には有意な一致が見られることが明らかになった。(2)音節内にある各母音のフォルマント周波数は、顎の開口度およびF1値と有意な相関性があることがわかった。これはNSが顎の開口とその結果による母音のF1を、英語のリズム調音と知覚の両方に用いていることを示唆している。(3)JSの顎の開口度とF1パターンでは次の傾向が見られた。1)発話フレーズのうち1つでは、JSとNSはほぼ同様のパターンを示した。これは顎の開口パターンが、少なくとも部分的には生体力学的な要素によって決定されていることを示唆している。2)NSでは意味的に最重要とされる語に最も大きな顎の開口度が見られたが、JSでは発話の最終フレーズに最も大きな顎の開口度が見られた。これは日本語の母語干渉によるものか、あるいは単に日本人英語話者がフレーズにおける最終ストレスの位置を誤った結果によると思われる。現在、今回明らかになった点を英語のリズムを日本人英語話者に教えるために応用している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Effect of non-native rhythm on native listeners comprehension of spoken utterances2012
Author(s)
Menezes, C., Erickson, D., Whalen, D.H., Ito, T., Mori, Y. and Hori, T.
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Journal Title
Proceedings of Acoustical Society of Japan, Fall meeting
Volume: 2012
Pages: 322-326
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[Journal Article] Comparison of tongue position during production of English non-stressed vowels uttered by native English/Japanese speakers,2012
Author(s)
Hatano, H., Kitamura, T., Nakamura, J., Hayashi, R., and Erickson, D.
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Journal Title
Proceedings of Acoustical Society of Japan, Fall meeting
Volume: 2012
Pages: 315-316
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[Journal Article] Perceptual evaluation of soprano voices in terms of desirable characteristics of singing voice.2012
Author(s)
Haneishi, E., Saito, T., Erickson, D., Sakakibara, K., and Kishimoto, H
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Journal Title
Acoustical Society of Japan, spring meeting
Volume: 2012
Pages: 623-624
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