2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520414
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Research Institution | Osaka Gakuin University |
Principal Investigator |
笹間 史子 大阪学院大学, 情報学部, 准教授 (60330114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 己 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (30304570)
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Keywords | 品詞 / 形容詞 / 北アメリカ先住民諸語 |
Research Abstract |
2年目である23年度は、初年度の名詞と動詞の問題に続いて、形容詞にかんする問題に焦点を当てた。 研究代表者・研究分担者とも、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州(研究代表者はプリンス・ルパート、研究分担者はパウエル・リバーおよびキャンベル・リバー)において現地調査をおこない、母語話者の協力を得て、海岸ツィムシアン語(研究代表者)およびスライアモン・セイリッシュ語(研究分担者)における形容詞の問題に関係する資料を収集した。 そもそも名詞と動詞の距離が近く、両者の区別が問題となることが多いこれらの言語において、性質や状態はどのように表現されるのか(自立語か接辞かクリティックか、単一の形態素からなるのか2つ以上の形態素を含むのかなど)、こうした概念が自立語で表される場合、それらの語はどのような接辞をとり、句や節のなかでどのような語と共起し、またどのような語順をとるのか、これらの語のふるまいは名詞や(他の)動詞とどのように異なるのか、検討をおこなった。 さまざまな言語における形容詞の問題については、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所のワークショップ(「文法研究ワークショップ」2011年5月28日,10月29日)でもとりあげ、研究分担者その他による討議がおこなわれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者・研究分担者とも、さまざまな言語における形容詞の問題について情報を収集するとともに、それぞれが研究対象とする言語の形容詞について再検討をおこなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、当初の予定どおり、初年度は名詞と動詞の問題を、2年目である23年度は形容詞の問題に焦点を当ててきており、続く24年度は現地調査によりさらなる資料を集めてこれら以外の品詞の問題について検討をおこなう。
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