2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520414
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Research Institution | Osaka Gakuin University |
Principal Investigator |
笹間 史子 大阪学院大学, 情報学部, 准教授 (60330114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 己 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (30304570)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 品詞 / 形容詞 / 北アメリカ先住民諸語 |
Research Abstract |
最終年度である24年度は、初年度の名詞と動詞の区別にかんする問題、2年目の形容詞の問題に続いて、名詞・動詞・形容詞以外の品詞の分類に焦点を当てた。 研究代表者・研究分担者とも、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州(研究代表者はプリンス・ルパート、研究分担者はパウエル・リバーおよびキャンベル・リバー)において1-2回の現地調査をおこない、母語話者の協力を得て、海岸ツィムシアン語(研究代表者)およびスライアモン・セイリッシュ語(研究分担者)における品詞分類に関係する資料を収集するとともに、現地研究者と情報交換をおこなった。海岸ツィムシアン語とスライアモン語において、名詞・動詞・形容詞以外の品詞は、どのような基準にもとづき、どのように区別されるのか、品詞分類はどの程度細分化する必要があるのか、検討をおこなった。 名詞と動詞の区別(さらには形容詞というカテゴリー)が普遍的にみられることはしばしば指摘されるところであり、「名詞と動詞の区別がない」と言われてきた北アメリカ北西海岸先住民語でも、さまざまな現象にもとづいて名詞と動詞、さらには形容詞を区別することが可能であることを初年度・2年目にみてきた。しかしながら、これら以外の品詞分類は言語により大きく異なることが、あらためて確認された。 さまざまな基準を立てることによって品詞の区別が可能になる一方で,品詞間の語類転換の現象も見られる。特に動詞・形容詞として捉えられる語のなかには,その形式を変えることによって名詞のように名詞句の主要部として使えるようになるものがある。それらが,言語類型論的に,動詞のいわゆる準動詞形式や非定形動詞とどのような相違があるのかをより詳細に考えることが今後の課題として明確になった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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