2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
早稲田 みか 大阪大学, 世界言語研究センター, 教授 (30219448)
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Keywords | 言語学 / 外国語 / ハンガリー語 / 国際情報交換 / ハンガリー |
Research Abstract |
1 先行研究の整理として、ハンガリー語動詞接頭辞に関連する先行研究およびこれまでの申請者の研究を整理し、すでに明らかになっている知見と検討すべき課題を明確にし、研究の進め方を確認した。 2 データの収集を行った。ハンガリー科学アカデミー言語学研究所の言語コーパスMagyar Nemzeti Sovegtarを利用して、ハンガリー語動詞接頭辞kiが再帰代名詞の対格形とともに使用されている用法のデータを収集して、分析した。 3 文献の収集と分析枠組みの検討した。文法化や構文変化についての文献を収集し、それらを整理して、分析のための理論的枠組みを検討した。 4 分析と考察を行った。動詞接頭辞kiが再帰代名詞の対格形とともに使用されている用法のほとんどは、自動詞のなかでも、動作の主体が主語になっているいわゆる非能格動詞であること,また、意味的には「動作や行為を十分に行う」という意味を付加することがわかった。本来、「外へ」の意味を表す動詞接頭辞kiが、なぜそのような意味を持つのかについて考察した結果、「外への移動」という空間的なイメージスキーマが、メタファーにより状態変化として捉えられ、さらに結果状態に視点が当たることにより、結果状態が前景化(終端焦点化)されたと考えられること、再帰代名詞の対格形が現れることについても、結果状態の前景化により、状態変化した対象(全体的に影響を受けた対象物)が目的語になると説明できることがわかった。 5 上記の成果を、平成22年8月9日~14日にハンガリーのパーズマーニ・ペーテル・カトリック大学で開催された国際フィン・ウゴル学会において発表した。
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Research Products
(3 results)