2011 Fiscal Year Annual Research Report
東・南部バントゥ諸語における動詞派生形の記述・比較研究
Project/Area Number |
22520433
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小森 淳子 大阪大学, 世界言語研究センター, 准教授 (10376824)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 信子 大阪大学, 世界言語研究センター, 教授 (90352955)
|
Keywords | 言語学 / バントゥ諸語 / アフリカ / 動詞派生形 / 外国語 / 形態論 |
Research Abstract |
本研究の目的は、バントゥ諸語の文法記述において特に重要な動詞の派生形について、日本の若手バントゥ諸語研究者と広く連携して、データを収集し、分析、記述していくことである。バントゥ諸語の中でも、特に動詞派生形の発達している東部と南部アフリカのバントゥ諸語を対象にして、現地調査を行い、研究会を開催して議論の場を設け、バントゥ諸語研究者の連携を強化しつつ、バントゥ諸語の動詞構造についての総合的、包括的記述研究をめざす。 本年度の実施計画は以下の3点であり、それぞれの実施状況を合わせて報告する。 (1)先行研究の整理と文献からのデータ収集: バントゥ諸語の動詞派生形についての文献を購入し、先行研究の整理、文献からのデータ収集をおこなった。特に、使役形と適用形についてのデータを集め、適用形の用法についてまとめ、使役形の形態と意味についてのデータをまとめた。 (2)東・南部アフリカにおける現地調査 研究協力者である八尾紗奈子氏と角谷征昭氏をタンザニアに派遣し、現地調査をおこなってもらった。八尾紗奈子氏:2011.8.23-9.23タンザニア、チャガ語ヴンジョ方言の言語調査。角谷征昭氏:2012.2.20-3.21タンザニア、マリラ語、ニハ語の言語調査。 (3)研究会の開催 2011.5.21にアフリカ学会が開催された弘前大学にて会合をもった。それぞれの研究内容の報告と、現地調査に行く予定の研究協力者に調査の内容と方針について報告してもらった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献からのデータ収集、研究会の開催、現地調査の実施など、研究計画にあった通り実施できており、おおむね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまで文献より収集したデータや現地調査で得られたデータの取りまとめと、さらにバントゥ諸語にみられる動詞派生形の包括的な記述と一般化をめざす。個別の言語のさらに詳細な記述をめざす一方で、バントゥ諸語を含むニジェール・コンゴ語族の他の言語も視野に入れて、アフリカ諸語の形態的、統語的特徴の記述をさらにめざしたい。
|
Research Products
(6 results)