2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520441
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
猿橋 順子 青山学院大学, 国際政治経済学部, 准教授 (10407695)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 幸康 北海道大学, スラブ研究センター, GCOE研究員 (80419209)
樋口 謙一郎 椙山女学園大学, 文化情報学部, 准教授 (40386561)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 言語政策 / 社会言語学 / 研究法 / トライアンギュレーション / 在日ミャンマー人 / エスニックビジネス / 言語景観 / 言語管理 |
Research Abstract |
最終年度である2012年度は、在日外国人をめぐる言語政策研究の一事例として、東京都高田馬場界隈に点在するミャンマー(ビルマ)レストランを対象として調査を行い、分析を行った。言語政策、言語景観、言語管理の視点から、レストランの看板や掲示などのテキストデータ、インタビューの逐語録データ、参与観察によるフィールドノーツを分析した。 その結果、ミャンマーレストランが掲げる看板や掲示には、ミャンマー本国における言語的な多様性や、言語政策の影響が少なからず現れていること、レストランでは日本語の読み書きや会話力が問題として認識されていること、これらの言語問題は、日本人支援者や客、同業者間の連携で解決をしていること、英語は対外的なネットワークを持つ上では有用であるがレストラン営業に直結する言語問題を解決する手段としては機能していないこと、レストランには在日ミャンマー人が個人の言語問題を持ち込み、解決する場所としての機能も備えていることなどが明らかとなった。そういった経験を通して、レストランが直接・間接に民族言語継承や、実用的な言語習得の活動と結びついていることも明らかとなった。 在日外国人を対象とした言語政策研究は、地域日本語活動や外国人支援ボランティアを対象としたものが多く、レストランなどのエスニックビジネスに着目した研究はまだ蓄積の余地が大いにある。今回、対象としたミャンマー人コミュニティの研究では、ミャンマー本国の政治・経済・文化的な歴史と現状が深く関わっており、受け入れる日本側の難民政策とも深い結びつきを持っている。今後は他のエスニックコミュニティにも視野を広げ、在日外国人をめぐる言語政策の共通項と差異を明らかにしていく比較研究などにも取り組む必要がある。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)