2010 Fiscal Year Annual Research Report
中国語の近代「国語」への進化に関する総合的研究:欧化文法と日本語の影響を中心に
Project/Area Number |
22520449
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
沈 国威 関西大学, 外国語学部, 教授 (50258125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 慶市 関西大学, 外国語学部, 教授 (60115293)
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Keywords | 国語 / 近代語 / 現代中国語 / 日本語 / 日本借用語 / 欧化語法象 / 日中同形語 / 言語接触 |
Research Abstract |
研究補助が決定されてから速やかに研究に着手した。まず日中同形語データベースを試験的に構築し、運用を始めた。データベースのコンテンツはまた紙媒体の形で出版した(『中日同形語小辞典・甲』白帝社、2011年200頁)。中国語の基本語彙における日本語の影響を諮る上で基礎的な仕事である。中国語一般語彙50000語の、日中同形度に関する調査も50%以上完了し、順調に進んでいる。一方、理論的なアプローチも積極的に進めた。2010年8月1日、2日に「言語の接触と変容-中国語の近代的変化と外国語」を題とする研究集会を開き、100以上の参加者を得た。集会の席上、中国と日本の研究者が9名最新の研究成果を発表し、活発な討議を行った。研究集会の成果を紀要別冊の形で公刊した。また近代日本語、中国語に多大な影響を及ぼした近代英華・華英辞書についても系譜的整理と位置づけを行い、成果を『近代英華・華英辞書解題』(沈国威編・関西大学出版部、2011年250頁)にまとめ公刊した。2011年3月19日に「近代語の語源研究とその周辺」を開き、日中韓3国の研究者が100以上参加し、近代新語訳語をめぐる漢字文化圏での語彙交流に関して13本の研究発表を行った。当初の研究目標を達成したと考えている。
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Research Products
(7 results)