2012 Fiscal Year Annual Research Report
移民女性の言語問題ーハンディ克服のための言語習得戦略と言語支援とのかかわり
Project/Area Number |
22520453
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Research Institution | 国立民族学博物館(関西大学) |
Principal Investigator |
金 美善 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (50469623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 博史 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (80142016)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 移民 / 女性 / 言語 / 政策支援 / 識字 |
Research Abstract |
本研究は、グローバル化に伴う人々の移動を「女性」と「言語問題」に焦点を絞り、社会言語学的観点から捉えようとするものである。当年度には以下のような研究調査を行った。研究代表者の金は、まず、韓国外国人労働支援センター(ソウル市)とアンサン移住者センター(アンサン市)を訪問し、移住者への言語支援状況についての情報を得た。次に、全羅南道、ムアン郡庁を訪問し、移住女性に対する生活支援についてインタビュー調査をした。また郡庁委託のハングル教室を訪問し、アジアからの移住女性の授業参加状況を観察し、彼女らの言語問題(言語習得、韓国語でのコミュニケーションなど)について聞き取り調査を行った。調査の際にはインタビュー内容を録音し、談話資料を確保することもできた。今回の調査では韓国の移住者に対する公的支援がいかに当事者に活用されているのか、またどのような問題点を残しているのかを知り、さらに移民女性の韓国語習得の過程を分析できる資料が得られた。 分担者の庄司は、フィンランドにおいて、移民関連行政を全体として管理、調整する部門で、移民女性の統計や生活状況に関し責任者および職員に対しインタビューを実施した。移民の識字問題はおもに雇用の機会の提供、および雇用現場での不自由の軽減のため該当者を対象に教育をおこなってきた。アフリカ、中東出身の家庭女性、高齢の女性などに社会参加をうながし、啓蒙をすすめる観点から識字教育が始まったのは近年で、民間NGOおよびそれを支援する形で行政が参与する。参与観察をおこなった施設は、保育所との併設、女性の文化活動を提供するものなど使用の便宜性をたかめるほか、教育メソッドにおいても従前とは根本的にことなる方法が実施されている。また非識字者全体の把握のため、若年者層にもみられる潜在的非識字者の発見方法が試行されていることなどが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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