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2011 Fiscal Year Annual Research Report

危機言語・沖縄伊江島方言の文法

Research Project

Project/Area Number 22520482
Research InstitutionHiroshima University of Economics

Principal Investigator

生塩 睦子  広島経済大学, 経済学部, 教授 (70224227)

Keywords沖縄伊江島方言 / 方言文法 / 陳述副詞 / 述部構造パターン / 方言教育教材
Research Abstract

1 若い世代に伊江島方言が継承できるような、基本的な文法事象を網羅した文法書作成のための調査を行った。1.伊江島方言における基本的な陳述副詞の使われ方を、話し手の意識と表現態度から6類((1)強く願う態度、(2)強く打ち消す態度、(3)推量する態度、(4)質問する態度、(5)強い主張を示す態度、(6)仮定条件を示す態度)に分けてまとめ、その結果を発表した。2.伊江島方言の述部構造パターンの再検討を行った。自著論文「単純過去と確言過去-沖縄伊江島方言の場合-」(1982)掲載の全用例の確認調査を行い、"確言過去形"は過去の事柄に対して確信に近い判断を表す表現、かつ相手への敬い意識からくる丁寧表現であることがわかった。また、自著論文「沖縄伊江島方言の文末表現」と「沖縄伊江島方言の述部構造」とを、屋嘉比涼子氏の修士論文「伊江村東江上方言の動詞のアスクト・テンス・ムードの体系」と比較検討を行い、さらなる調査が必要であることを確認した。
2 方言教育のための教材開発を行った。1.方言教育教材「イージマグチかるた」(CD付き)を刊行した。続編「イージマグチ濁音かるた」(仮称)を作成中。読み札はほぼ完成させ、絵札は手直しの段階まできている。2.方言教育教材の元になる「伊江島のことわざ」集を研究協力者3名と鋭意作成中。伊江島のことわざと認定できるものリストは完了に近づいた。3.方言を教える大人向き語り聞かせ用『伊江島の民話』(第1集)の文章と挿絵は完成した。CD作成に向けて、読み手の方々に練習していただいている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

1,研究推進のための時間を大幅に削減せざるを得なかったこと。学内業務(学生への文章表現指導・卒業論文指導等)に対して想定外の時間が必要であったため。2,「地元の一般の方々に分かってもらえる文法書を目指すにはどのようであればよいか」の思索に大幅な時間を費やしてしまい、文法事項の実地調査に後れを来してしまった。3.方言教育教材基礎資料としての「伊江島のことわざ集」編纂は、研究協力者3名とともに最大限の努力をしているが、ことわざの使用場面を解説できる方が少なくなってきており、進捗状況がはかばかしくない。

Strategy for Future Research Activity

本年度は研究推進のための時間が第1・2年度に比べて大幅に増加したので、かなり研究を推進できる可能性が高い。
1.「地元の一般の方々に分かってもらえる文法書」を目指す方針を堅持し、その第一次原稿完成を目標とする。
調査票による資料と筆者の収集している談話資料、さらには『伊江島の民話』の中の方言資料も活用して、基本的な文法事象を網羅した、わかりやすい文法書を目指して記述していく。2.伊江島方言教育教材の基礎資料となる「伊江島のことわざ集」は、第1次原稿完成を目標とする。他の教育教材「イージマグチかるた」は続編:濁音カルタを完成させる。読み聞かせ用『伊江島の民話』は(左頁:伊江島方言で・右頁:標準語で表記し、伊江島方言には略式のアクセント符号をつける)第1集を完成させ出版を目指す。さらに、伊江島方言五十音図も作成し、村内2小学校に配付する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 伊江島方言の陳述副詞2011

    • Author(s)
      生塩睦子
    • Organizer
      沖縄言語研究センター定例研究会
    • Place of Presentation
      琉球大学
    • Year and Date
      2011-11-19

URL: 

Published: 2013-06-26  

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