2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520496
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 禎之 大阪大学, 文学研究科, 教授 (90233329)
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Keywords | 語棄概念拡張 / 際立ち / 因果関係 / 結束構造 |
Research Abstract |
・本年度は、研究のための準備を進め、データ収集を行うことが中心であったしで、刊行論文、口頭発表はないが、来年度に既に2編の論文公開を予定しているのと、研究内容の公表の一環として、7月にドイツのオスナブルックで開催される予定の第4回国際現代英語学学会(International Conference on the Linguistics of Contemporary English)での口頭発表申請が受理されている。 ・例外的な語彙概念拡張に関わる要因として、因果関係的な結束関係があげられると考えているが、これと対比して、類似的な結束関係や近接的な結束関係の場合のデータを検証することで、前者の結束関係が持つ特異性を明らかにできるのではないかと考え、調査を進めている。 ・もう一つの例外的事例として考察する予定であったeyes like a tiger/voice like an angelのような構造については、分析を進めていくうちに、語彙概念拡張現象ではなく、むしろ削除現象の事例として分析する方が妥当ではないか、という結論に至ったので、当初の予定を変更して、削除現象の事例としての分析を進めている。 ・また概念拡張対象(target)と、それを引き起こす引き金(trigger)の両者が同一節内に存在する必要があるのではないか、という局所性の条件については、いくつかのデータを集めているものの、特に因果関係的な文脈に認められるtargetとtriggerの関係性を規定することが難しく、現在解決策を模索中である。 ・当初目標としていた論文投稿をするために、現在までに集められたデータを元に英語論考を執筆中である。7月の国際学会での発表準備とともに、海外へ向けての情報発信を目指して準備を進めている。
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