2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520504
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岩田 彩志 大阪市立大学, 文学研究科, 教授 (50232682)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 項構造 / 語彙意味論 / 構文理論 / 結果構文 / 語彙・構文論的アプローチ |
Research Abstract |
一・二年目の研究から、He laughed his head offのような自動詞に基づく結果表現は、(1)大笑いするとheadが揺れるためにhis head offという結果状態が引き起こされること、そして(2)このような動詞事象と結果状態の関係を中心としてそこから様々に拡張した用法(He wondered his head off)を伴った多義ネットワークを成していること、さらに(3)他の身体部位に関する結果表現(V one’s eyes out/V one’s heart out/V one’s socks off)もやはり多義ネットワークを成していることが分かっている。三年目は、次のことが判明した。1. He frightened the life out of me(彼は私をビックリさせた)は、他動詞frightenに基づく結果表現だが、目的語位置に下位範疇化されていないthe lifeが生じている。このタイプの表現は誇張表現として片付けられる傾向にあるが、実はHe beat the hell out of me(彼は私をもの凄く殴った)と同じタイプの結果表現である。2. そしてHe beat the hell out of meは、実はShe squeezed the juice out of a lemonのような結果表現と平行しており、「外から強い力を加えることにより、容器の内容物が外に押し出される」というforce dynamicsに基づいた使役を基盤としている。3.この使役関係を基にしてHe beat the hell out of meは多義ネットワークを成しており、その一部にあたるのがHe frightened the life out of meのような表現である。これらの発見は、従来の結果表現に対する見方に根本的な修正を迫るものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)