2012 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニケーション能力を考慮した日本人話者の英語プロソディーの特徴に関する研究
Project/Area Number |
22520505
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
上斗 晶代 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (60196665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯澤 伸夫 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (00220525)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 英語プロソディ / 英語イントネーション / 区切り / 音調核 / 核音調 / 日本語話者 / アクセント |
Research Abstract |
音声による英語コミュニケーションでは,発話の区切りが意味情報の伝達に重要な指標となる。本研究では,日本語話者が英語を適切な区切りとイントネーションで発音できるかどうか調べた。 8人の日本語話者(JS)に対し,文構造が異なる英文20文を一回目は与えられた文脈に従い,必要と考える箇所で区切りを入れて読み上げるよう(UP),二回目は,区切る箇所と区切られた語群の中で最も強いアクセントを付して発音される箇所がマークされた同様の英文をマークに従って読み上げるよう(CP)指示した。英語話者3人がランダムに配列された各話者のUPとCPの各発話文について区切りの位置を聞き取り,文脈に沿ったイントネーションの適切さを5段階(5が最高,1が最低)で評価した。日本人の英語イントネーションは全体的に適切とは言えず,5段階評価の平均値は2.87であった。最も低い評価はUP,CPともに文中に挿入的に倒置語句が入る場合で(UP:2.42,CP:2.54),最も良い評価はUP,CPともに3項目を列挙する文であった(UP:3.08,CP:3.25)。区切りを指定した場合,イントネーションは向上した(UP:2.77,CP:2.96)。区切りとイントネーションの適切さとの間には相関が見られ,区切りの位置や有無の決定は英語の発話全体のプロソディに影響を及ぼし,適切なイントネーションを産出するための重要な要素であることが判明した。 さらに,文レベルを超えた英語パッセージの日本語話者の読み方について,音調核の位置と音調についての情報の提示の有無による変化を分析した。その結果,情報の提示によりイントネーションが適切になり,モデルのプロソディに近づくことが示された。日本の中・高では本研究で活用した音調強勢記号はほとんど使用されないが,英語のプロソディ向上のために音調と強勢を有機的に学習できる音調強勢記号の有効活用が望まれる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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