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2013 Fiscal Year Annual Research Report

日・英語動詞句省略比較研究

Research Project

Project/Area Number 22520513
Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

高橋 眞理  京都産業大学, 外国語学部, 教授 (20247779)

Project Period (FY) 2010-04-01 – 2015-03-31
Keywords言語学 / 日本語 / 英語 / 省略 / 動詞句
Research Abstract

本年度の主要研究成果は、言語学や、調査対象構文に対するメタ言語的知識を持たない日本語母語話者を被験者とした、動詞句削除(VPE)を含む構文と関連構文の容認性と解釈を調べる実験結果とその理論的示唆である。主な結果は以下の通りである。
1 適格な先行詞を持つVPE文(例:Hは事件の背景を詳しく調査したがSYはしなかった)と、それに対応する空目的語を含む文 (NOVP文)(例:Hは事件の背景を詳しく調査したがSYは調査しなかった)はどちらも容認され、その解釈には予測される差が見られた。この結果は、「日本語にVPEがあり、それがNOVPとは異なった構造を持つ」という主張を支持するものである。
2 英語のargument-contained ellipsisに対応する構文のうち、(1)VPEの先行詞が削除される動詞句の主語に含まれるもの(例:*Sが昇進すると思っていたすべての社員がした)と(2)VPEの先行詞が削除される動詞句の目的語に含まれるもの(例:*KBSはNHKが報道したすべての事件をした)は予測通り不適格であると判断された。この結果は、「日本語にも英語と同じ条件で認可されるVPEが存在する」という主張を支持するものである。
3 一昨年、「削除の対象となる動詞の目的語からVPEの先行詞を「かきまぜ」によって前置した構文(例:NHKが報道したすべての事件をKBSもした)は容認される」との調査結果を報告したが、本年度の実験では、この構文に対する容認度は上記(2)より有意に高かったものの、50.3%という低い割合であった。この結果は上記の結論を否定するものではないが、多くの被験者にとってこの構文の文処理が他の構文に比べて困難である理由を調査する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

実験のデザイン、準備、実施、結果の分析に予想以上の時間がかかったこと。

Strategy for Future Research Activity

一部の実験をコンピューターを使って行う。同時に多人数の被験者を対象に実験を実施することができ、実験結果が自動的に記録されるので、結果の分析をより効率よく進められると期待できる。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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