2010 Fiscal Year Annual Research Report
インタラクションを組織化する能力とその教授法に関する研究
Project/Area Number |
22520515
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柳町 智治 北海道大学, 国際本部・留学生センター, 教授 (60301925)
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Keywords | インタラクション / コミュニケーション / 第二言語 / 日本語教育 |
Research Abstract |
本申請課題の研究目的は、以下の2点であった: (1)日本語を母語としない者がインタラクションに参加しそれを社会的に組織化していく「能力」について、その帰属の問題を含め、自然会話データの分析考察を通して解明していく。 (2)上記(a)の「能力」に関する研究を通して得られた知見を学習者や日本語教師に対しどのように提示し説明したらいいのか、その具体的方策を検討する。 平成22年度においては、上記2点の研究目的のうち、特に(1)の「インタラクションを組織化していく能力」の解明を目指し調査を行った。具体的活動および成果は以下の通りである: (a)新たに購入したビデオカメラやマイクを用い、日本語を母語としない者の会話データを日本語教育が行われている教室内で収集し、録画データの整理と一部文字化を行った。 (b)上記(1)とは別に、工学系留学生のためのビジネス日本語クラスにおけるプロジェクトワークを調査の対象とし、そこでの会話データの分析を開始した。特に、留学生が日本語会話における「修復(リペア)」のシークエンスをうまく開始、収束させることができない点に焦点化し調査を進めた。 (c)大阪教育大学串田教授主宰の会話分析研究会に参加し、また、北海道地区の研究者とデータセッションを行うことを通して、会話データの分析と考察の精緻化を行った。 また、上記研究目的とも関連して、言語教育が行われている空間と組織の問題を「学習環境のデザイン」の観点から検討し、論文発表(柳町2010)と学会発表(Yanagimachi2010)を行った。
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