2011 Fiscal Year Annual Research Report
インタラクションを組織化する能力とその教授法に関する研究
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22520515
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柳町 智治 北海道大学, 国際本部留学生センター, 教授 (60301925)
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Keywords | インタラクション / コミュニケーション / 第二言語 / 日本語教育 / 英語教育 |
Research Abstract |
平成23年度中の研究活動および成果は以下の3点である。(1)学部留学生が授業の一環として4か所の理系大学院研究室を訪れるのに同行し、そこで留学生が日本人大学院生にインタビューを行う場面と研究や実験に関する説明をうける場面をビデオカメラで収録した。また、医療系専門学校において日本人学生が日本人教員の指導の下、人形を使った実習を行っている場面も収録した。これらのデータの一部については文字化と初期分析を行った。(2)以前収集した理系大学院における実験場面のデータからあるシークエンスを取り出し会話参与者同士の理解の達成という面から分析考察を行い、平成23年7月に欧州で開催された国際学会において共同発表を行った。また、工学系留学生のためのビジネス日本語クラスにおける教育実践における観察をもとに、留学生が日本語で質疑応答する際の「修復」の組織をテーマに同年9月に開催された国内学会で共同発表を行った。この発表については、学会誌に投稿するための原稿執筆を開始しており、24年度中の採択を目指す。また、後者の発表内容は、本科研の目的の一つである、研究を通して得られた知見をどのように教育実践につなげていくかに直接的に関連するものであり、この方面での検討は24年度以降の活動の重要な柱の一つとなる。(3)所属先において他の研究者や大学院生とともにデータセッションを数回開催し、各種データをもとに意見交換を行った。この作業は24年度も継続して行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、各所でのデータ収集、その文字化、分析、考察の作業を進めることができている。また、得られた知見をどのように教育実践につなげていくかについても検討を始める準備が整いつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで同様、データ収集と文字化の作業を継続する。また、平成22年度に開始された本プロジェクトは本年度で4年計画の後半が始まる。研究目的の2点目である研究知見の公表および教育現場との連携の作業に重点をシフトしていくことになる。
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