2011 Fiscal Year Annual Research Report
大学留学生の話し合い能力育成に向けたカリキュラム開発
Project/Area Number |
22520544
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
森本 郁代 関西学院大学, 法学部, 教授 (40434881)
|
Keywords | 話し合い / カリキュラム開発 / 評価指標 / 日本語教育 / コミュニケーション能力 / 会話分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本語教育の知見と「話し合い」についての他領域の成果を融合させ大学留学生の日本語による話し合い能力育成のカリキュラムを開発することである。本研究では、研究代表者らが策定した話し合いの評価指標と、日本人大学生の話し合い能力育成のための学習カリキュラムの成果を踏まえ、1)実際の話し合い場面の分析から日本語が中上級レベルの大学留学生の話し合い能力を調査し、日本人大学生との比較を行って留学生用の話し合い評価指標を策定する。2)日本人大学生向けのカリキュラムを基盤に留学生向けの話し合い能力育成カリキュラムを作成する。3)カリキュラムを実践して話し合い能力の変化を分析する。4)以上の1)から3)の結果を踏まえ、カリキュラムの改善を行う。上記4つの目的を達成するために、以下の4つのステップに従って進める。 ステップ1.留学生の話し合い能力の現状分析・調査 ステップ2.カリキュラムの作成 ステップ3.カリキュラム実践と検証 ステップ4.カリキュラムの改善 平成23年度は、平成22年度に行ったステップ1の調査結果の検討と、それに基づいて作成した暫定版のカリキュラムの検討を行った。ステップ1では、留学生と日本人学生の双方を対象とした調査を行ったが、その結果の分析により、「話し合い」に対する日本人学生と留学生との間の評価の観点には共通点と相違点の両方が存在することが明らかとなった。以上の結果を踏まえて、平成23年度後半に、ステップ2の暫定版のカリキュラムにどのように組み込むのかについて検討を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前掲「9.研究実績の概要」で挙げた4つのステップの進捗状況について、当初の予定通り2011年度にステップ3のカリキュラムの実践まで終えることができているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
2011年度に実施したカリキュラムの実践の結果を分析し、問題点を抽出するとともに、ステップ1で調査を行った実践前のデータと比較をし、留学生の話し合い能力の変化を明らかにする。これらの分析結果をもとに、カリキュラムを再検討し、改善を行う。
|
Research Products
(3 results)