2011 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニケーション方略としての「言い換え」の指導内容と指導方法に関する研究
Project/Area Number |
22520566
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高塚 成信 岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (70132652)
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Keywords | コミュニケーション方略 / 言い換え / シラバス / 活動 |
Research Abstract |
平成23年度に実施した研究の内容とその成果は,以下の通りである。 1現行版の中学校英語教科書(Sunshine English Course Books 1,2,3)及び高等学校英語教科書(Sunshine English Course I,II)を用いて,「言い換え」及び「言い換え」に使用することができる言語材料を,本文及び目標文法項目から抽出した。 2抽出した「言い換え」及び「言い換え」に使用することができる言語材料について,平成22年度に作成した「言い換え」のパターンのどれに相当するのか,またどのパターンの「言い換え」に使用することができるのかを特定し,中学校と高等学校において段階的に指導・学習する言語材料によって,どのような「言い換え」が可能か検討した。 3その検討をもとに,中学校1年生から高等学校3年生の各学年において,教科書を用いて本文理解と目標文法項目を教えながら,同時に指導することができるような,教科書の各課に出現する言語項目との関係を重視した,中高一貫型の「言い換え」指導・学習のシラバスを作成した。 4作成した「言い換え」指導・学習のシラバスに従って,「言い換え」指導・学習の活動,ワークシートを作成した。 5作成した「言い換え」指導・学習の活動,ワークシートを使って,岡山大学教育学部附属中学校の中学1年生と2年生,各1クラスにおいて,「言い換え」指導・学習を一部行った。その結果,教科書本文や目標文法項目との関連で「言い換え」を学習できる点がよかったが,他方,「言い換え」の活動が,英作文の活動に終始しがちで単調になることが指摘され,活動を多様に準備することが必要であることが分かった。同時に,新学習指導要領で強調されている「辞書指導」と関連づけるごとが必要であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
管理職(副研究科長,副学部長)の仕事が予想以上に忙しく,十分に時間を割くことができない期間が多かった。研究計画の殆どは予定通り進めたが,研究成果を論文という形でまとめることはできなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後,以下のように研究課題を推進する。 1 23年度に明からになった「言い換え」指導・学習の活動を見直す。 2 同時に,24年度改訂の中学校英語教科書について,「言い換え」及び「言い換え」に使用することができる言語材料を,本文及び目標文法項目から抽出し,シラバス及び活動,ワークシートの修正を行う。 3 最終的には,「言い換え」指導・学習のための中高一貫のテキスト(指導書,ワークブック)を作成する。
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