2011 Fiscal Year Annual Research Report
医療系英語授業へのeラーニングと協調学習の効果的導入:デザインから実践・評価まで
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22520610
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
名木田 恵理子 川崎医療短期大学, 一般教養, 教授 (90123702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板谷 道信 川崎医療短期大学, 放射線技術科, 教授 (10123704)
田中 伸代 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 准教授 (50202841)
小林 伸行 山陽学園大学, 総合人間学部, 講師 (90412270)
重田 崇之 川崎医療短期大学, 一般教養, 助教 (40413520)
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Keywords | eラーニング / 協調学習 / ESP / ブレンディッド型授業 / インストラクショナルデザイン |
Research Abstract |
本研究の目的は、医療系の専門英語教育(ESP:Enghsh for Specific Purposes)において、eラーニングと「協調学習」をブレンドした授業モデルを設計・実践し、その教育効果を検証することである。 平成23年度は、前年度試行した結果をもとに(1)インターネット上に構築した「医学用語(英語)」コースに協調学習を取り入れた授業、(2)「予習段階」「授業」「発展学習」といった様々な段階にeラーニングを利用した協調学習を取り入れた「医療英文読解」授業、の2つのESPコースを計5クラスで本格的に実践した。授業終了後、学習到達度、モチベーション、記憶の保持・転移などを、実践記録、主観・客観調査、受講者インタビュー等によって分析し、教育効果を測定した。 「医学用語(英語)」コースの実践では、習熟度の高いクラスにおいて協調学習の効果が認められたが、学習の足場の弱いクラスではグループ学習の利点が生かしきれなかった。また「医療英文読解」授業では、予習段階においてeラーニングを使った協調学習を実施したところ活発なインタラクションがあり、学習効果が認められた。一方、授業中のグループワーク導入にはいくつかの問題点も残った。それぞれ、学習の足場の形成、グループ学習導入法と構成、ワークにかける時間配分、インストラクターの関与に因子が認められた。平成23年度は、これらの結果の一部について学会で発表し、学会誌に投稿したが、さらに今後詳細にデータ分析し、報告する予定である。 同時に、実践から得られた成果をもとに、より教育効果が見込まれる新たな授業モデルを設計している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年度に「医学用語」と「医療英文読解」の授業について、eラーニングと「協調学習」をブレンドした5つの授業デザインを描き、それを実施した。それぞれ、到達度テスト、意識調査、インタビューなどからの膨大なデータを得たが、その処理と分析、検討に、予想以上に多くの時間を要した。そのうえ、得られた結果を反映させて新たに24年度授業をデザインする作業を同時に行ったため、データ分析もすべて完了したとはいえず、成果物の発表も遅れている。実践は順調に推移しているが、結果をまとめる段階で「やや遅れている」と感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在24年度授業のデザインも完了し、授業実践中である。eラーニングと協調学習という手法が、ESP教育において有力であると確信し、また一連の実践と評価によって、そのことを実証できつつあると感じている。今後もPDCAサイクルを活かして、授業デザインの再設計を続ける予定である。また、前年度にまとめきれなかった研究結果を今後発表していきたい。 なお、データ処理・分析をより迅速に進める必要性を感じ、研究協力者を確保している。
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Research Products
(4 results)