2010 Fiscal Year Annual Research Report
英文読解に成功する学習者像を求めて:動機づけ,学習観,方略の統合的視座から
Project/Area Number |
22520619
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
松本 広幸 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (00549404)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 晃 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (70364495)
廣森 友人 立命館大学, 経営学部, 准教授 (30448378)
|
Keywords | 読解方略 / 学習観 / 動機づけ |
Research Abstract |
平成22年度は,関係する先行研究の調査,読解方略使用・動機づけ・学習観に関する質問紙尺度の開発,この質問紙を用いた予備調査と分析を行い,その成果を論文2編にまとめた。主に読解方略関係を松本,動機づけとの関連要因を廣森,学習観との関連要因を中山が担当したが,年度途中での緊密な中間報告により共通理解を図った。以下、概要報告である。 1.読解方略,動機づけ,学習観についての先行研究(理論研究,実証研究)を包括的に調査して,効果的な英文読解に影響を与える諸要因の整理を行った。 2.これらの先行研究の結果と研究チームメンバーの過去の質問紙尺度を基に,効果的な英文読解を促進すると想定される読解方略,動機づけ,学習観に関する質問紙を開発した。最終版を完成させるまでに数回のパイロット研究を行い,尺度の妥当性と信頼性について十分に検討した。 3.後期の英文読解を中心とする授業において,合計360名程度の学生に対して2度の予備調査を実施した。この予備調査では50項目の質問に対して5段階での回答を求めたが,質問項目に含まれない回答を引き出すために自由記述欄を設けた。データ分析は,検証的因子分析により各構成概念(読解方略使用・動機づけ・学習観)について精緻に検証した後,構成概念間の関係性の存在を共分散構造分析等により確認し,さらにクラスター分析によりグループ化を図り個人差要因についても研究を行った。 4.これらの研究成果を論文2編にまとめたが,平成23年度においては国内外の査読有の学会誌への投稿および研究発表を行い,研究成果を広く公表する予定である。また,研究目的達成に向けて本調査と継続的な授業実践を行い,効果的な読解方略の特徴と教育的に介入可能な要因についてさらに検討する。
|
Research Products
(2 results)