2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520626
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Research Institution | Reitaku University |
Principal Investigator |
磯 達夫 麗澤大学, 外国語学部, 准教授 (40438916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 究 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50439006)
平田 恵理 福岡女学院大学, 人文学部, 講師 (40572293)
仁科 恭徳 立命館大学, 言語教育センター, 講師 (00572778)
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Keywords | 児童の語彙知識 / 言語風景 |
Research Abstract |
本年度は(1)小学校の児童がすでに持っている英語語彙の知識、(2)児童が学校周辺の地域で出会っているアルファベット表記の語(学校周辺の言語風景)について、及び(3)『英語ノート』と小学校用英語教材における定型表現について、の3つの調査を行った。 (1)の調査では、「文字」「音声」「意味」のそれぞれのつながりの強さ測定するテストを開発、実施した。このテストは音声を聞いてその語が表す絵や写真を選ぶ問題・音声を聞いて正しい綴りを選ぶ問題・綴りをみてその語が表す絵や写真を選ぶ問題の3種類の問題で構成されている。このテストを5・6年生の児童に実施し、「音声と意味」・「音声と文字」・「文字と意味」のつながりの強さを調査した。その結果、「音声と意味」には他の組み合わせよりも強く、このつながりの中でも特にカタカナ英語についてはより多くの「音声と意味」の組み合わせをすでに蓄積していることが明らかとなった。 (2)の調査では、大都市・大都市周辺の都市・観光地・田園都市にある10校の小学校周辺にあるアルファベット表記の語について、その種類や数を調査した。各小学校を起点とし、4方向に1キロメートルずつの範囲に存在している看板や標識をデジタルカメラで撮影し、分析を行った。その結果、地域によって看板や標識の数に違いが認められ、大都市及びその周辺都市の小学校が上位を占め、これらの学校に通う児童は通学の途中で多くのアルファベット表記文字に慣れ親しんでいる可能性が示唆された。また、10校の平均のアルファベット表記看板は、89件であった。 さらに、看板や標識の種類の分析では、商業看板や商業店舗、そして道路標識に多くのアルファベット標識が見られることが明らかとなった。 (3)では流暢さの向上という観点から定型表現を指導することが重要であることから、小学校用英語教材に見られる定型表現の抽出を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画の段階では調査に協力していただける小学校が複数あったため、データの収集についてさほど困難ではないと予想していたが、協力校の人員の移動を主な理由として、データを収集することが困難になったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、前年度までの研究成果をまとめ、報告書を作成するとともに、今後追求すべき課題の精査を行うこととする。
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Research Products
(5 results)