2011 Fiscal Year Annual Research Report
児童英語教育における教師―児童の談話分析と英語習得の総合的研究
Project/Area Number |
22520627
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Research Institution | Kanda University of International Studies |
Principal Investigator |
田中 真紀子 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (40236633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 正敏 神田外語大学, 児童英語教育研究センター, 研究員 (20554827)
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Keywords | 言語学 / 外国語教育 / 早期英語教育 / 談話と習得 |
Research Abstract |
本研究は、小学校英語活動において、教師(担任/外国語指導助手[ALT]、英語支援の教員)のどのような発話(特に教師の児童に対する指示や質問、フィードバック)が児童の「理解」や「習得」を促すか談話分析を通して、その特徴を明らかにし、教授法への提言や教材・指導マニュアルに還元しようとするものである。 2年目は、初年度の研究成果(千葉県内小学校17校における授業観察データの質的分析に基づく教師-児童の談話の特徴)を第10回全国語学教育学会分野別研究部会2011年次大会(2011年5月21日、於:信州大学)で発表し、また初年度に収集した船橋市内の研究協力校2校での5年生の「外国語活動」計4クラス分の2ヶ月(1月~3月)にわたる授業観察データ、及び各クラスから選出した4名の児童(計16名)と担任教師4名、JC1名、ALT2名、校長先生2名へのインタビュー調査データの分析を行った。その結果、教師は、推論(analogy)・関連性(association)・帰納的思考(inductive thinking)・理由付け(reasoning)といった思考手段を通して、児童の言語習得過程のみならず、思考力の発達をサポートしていることが分かった。この研究成果を、第37回全国語学教育学会年次国際大会(2011年11月19日、於:国際オリンピック記念青少年総合センター)で発表することで社会への還元を試みた。上記以外の研究成果を、本学児童英語教育研究センター主催第2回小学校英語教育ワークショップ・講演会やAAAL(American Association for Applied Linguistics)2012で発表した。 最終年度は、研究成果を整理し、教師の発話の特徴と児童のEFLにおける英語習得関連の理論的構築を試みる。また、小学校で実施する予定の授業観察・アンケート調査を含めた研究デザインを検討し、実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目は、初年度の研究成果発表に加えて、初年度に収集した授業観察・インタビューデータの分析と考察を行い、その結果を学内外で発表し、社会へ還元する活動を多く行うことができた。当初の計画以上の進展があったとは言えないが、所期の目標・目的を達成していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、初年度・2年目の研究成果を整理し、教師の発話の特徴と児童のEFLにおける英語習得関連の理論的構築を試みる。そして、その内容・成果を学内外で発表したり、学術誌へ投稿したりすることにより、さらなる社会還元活動を行う予定である。また、初年度・2年目の研究内容・成果を振り返りながら、小学校で実施する予定の授業観察・アンケート調査を含めた研究デザインを検討し、実施する。
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Research Products
(12 results)