2011 Fiscal Year Annual Research Report
児童・生徒の意識調査と言語習得研究の観点による小中連携の授業
Project/Area Number |
22520634
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Research Institution | Komazawa Women's University |
Principal Investigator |
太田 洋 駒沢女子大学, 人文学部, 教授 (30409825)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 浩行 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (40275805)
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Keywords | インタラクション / 児童・生徒の興味関心 / 児童・生徒の価値観 / 小中連携 |
Research Abstract |
本研究の目的は、小中連携に向けた小学校外国語(英語)活動と中学校英語教育における望ましい授業実践を提案することである。2年目の成果は、「パイロット調査」を行い、その結果を踏まえ、「本調査」を実施したことである。 パイロット調査では、小学校3校214名、中学校3校242名に対して以下の手順で行った。まず英語学習についてどのような信条を持つかをアンケートによって調査した。次にタイプの異なる2つの活動<「繰り返しが多く発話を求める活動」(活動A)・「インプット重視でインタラクションをめざす活動」(活動B)>を撮影したビデオクリップを視聴してもらい、学習者が2つの活動をどのように評価するか(どちらを好むか、受けたいか、聞く話す力をつけるのに役立つと思うか)のアンケートに答えてもらった。この結果、小学生、中学生とも活動Bを好み、受けたいことがわかった。どちらが役立つかについては、小学生は活動A,中学生は活動Bという結果になった。 この後、調査実施教員からのフィードバックと小学校・中学校教員、大学英語教育研究者でディスカッションを行い、活動AとBの違いをよりはっきりさせるために中学校の授業を再撮影してビデオクリップを作成しなおし、アンケートが児童・生徒にとってより答えやすいように修正を加えた。 改善した授業ビデオクリップ、アンケートを用いて、本調査を昨年末から今年の2・3月にかけて全国規模で実施した。小学校5・6年生44校2966名・教師122名(26都道府県/47都道府県中)、中学生39校3175名・教師121名(27都道府県/47都道府県中)の参加を得た。 3年目の最終年は、「アンケート結果に見られる児童の興味関心」「その結果と信条の相関」「アンケートに用いた2つの活動の客観的特性」など調査結果を分析し、それを基にコミュニケーション能力の素地・基礎の育成をめざすよりよい外国語(英語)活動・英語授業を提案する
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大規模な全国調査のために、分析が2年目で終了せず、3年目に入っているが、アンケート分析と同時に、言語習得の観点からの授業ビデオクリップ(A,B活動)の分析と小中連携に向けた望ましい授業についてのディスカッションを小学校、中学校、大学英語教育研究者と行っているので、進展上は大きな問題はない。
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Strategy for Future Research Activity |
7月の学会発表に向け、言語習得の観点からの授業ビデオクリップの分析と、小学校の児童・教師に関する調査の結果分析を行う。その後中学校の結果分析に移行する。同時に小中連携の望ましい授業についてのディスカッションを継続し、分析結果を踏まえて、最終的な提案をする。
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