2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520637
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
菅井 康祐 近畿大学, 経済学部, 准教授 (90454636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 和男 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (60123387)
山根 繁 関西大学, 外国語学部, 教授 (60132388)
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Keywords | リスニング / ポーズ / 持続時間 / ワーキングメモリ / 発音 |
Research Abstract |
本年度は、文献調査等を中心に英語のリスニングの構成要素の洗い出しに着手した。 それと同時に、これまで行なってきたリスニングにおけるポーズの効果について、調査結果をまとめ、公表することに勤めた。菅井・神埼・山根の共同研究において英文の適切な位置にポーズを挿入することの効果はこれまでにも報告してきたが、効果が現れるポーズの長さについては、まだ未報告であった。初中級から中級の日本語母語英語学習者を対象に、文章が不自然にならない位置でかつ、ワーキングメモリの容量に収まると考えられる7音節程度の位置にポーズを置き、その長さを6段階(200msから700ms)に操作した課題を用いたリスニングテストを実施し、その影響を調査した。その結果、450ms以上の長さのポーズを置くことが、学習者のリスニングを助けることがわかった。この調査結果は、本研究課題の主題である、リスニング力の構成要素のなかの、超分節要素のひとつとして、非常に重要な位置を占めるものであり、意味のある結果を得られたと考えている。ただし、この調査はクラス規模で行ったものであるので、今後は、他の音声要素と共に、少数の実験協力者を対象により詳しく調査・分析を進めていく予定である。なお、本結果については、ことばの科学会オープンフォーラム2010「第二言語習得とワーキングメモリ」のシンポジウムにて発表するとともに、現在国際ジャーナルに投稿中である。
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Research Products
(3 results)