2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520637
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
菅井 康祐 近畿大学, 経済学部, 准教授 (90454636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神崎 和男 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (60123387)
山根 繁 関西大学, 外国語学部, 教授 (60132388)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | リスニング / テスト / 音声 / 音韻 / 子音 / 強勢 / 知覚 |
Research Abstract |
今年度も,前年度に引き続きリスニング力の構成要素としての音声・音韻の知覚・認識を弁別するテストを作成するという最終目標へのステップとして,従来型のリスニングテストがこれらの能力をどの程度予測するのか調査を行った。特に,ボトムアップ処理の根幹をなす音素の知覚能力について調査を行い,語強勢の知覚についての調査を進めている。 子音の知覚に関しては以下の手順で調査を行った。まず,従来型のテストでは弁別できない音声・音韻知覚能力を測定するという前提を満たすために,英検の過去問30問からなるリスニングテストを実施し,同程度のリスニング力とされる実験協力者を選別した。次に,その協力者に対し語頭の子音のみを入れ替えた17のミニマルペア(例:/bat/, /vat/)を用い正答率・反応時間を測定する課題を行った。その結果,正答率についてはそれほど大きな差ではないものの,反応時間においては学習者間・課題間に大きな差が見られた。 次に語強勢の調査については,音素の知覚と同様の手順で実験協力者を選別し,単語レベルでの語強勢の知覚,キャリアセンテンスに挿入された語の強勢の知覚について調査が進行中である。現時点のデータからは音素の知覚同様,従来型のリスニングテストでは語強勢の知覚能力については予測できていないという結果が見られそうであるが,詳細な結果については現在分析中である。 音声面の能力を識別するためのテストの作成までは到達できなかったが,今回の調査によって,これまでのリスニングテストでは音声・音韻の知覚・認識といったリスニングの構成能力については弁別できないということが明らかになった。もちろんこれはいわゆるリスニングテストを批判するものではないが,音声に特化したリスニングテストを作成することにより,学習者が躓いている要因を具体的に特定し,より効果的な学習に結び付けられる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)