2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520638
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
松田 早恵 摂南大学, 外国語学部, 准教授 (50388641)
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Keywords | 英語教育 / 日記研究 / 多読 |
Research Abstract |
昨年度は、多読マラソンの4年間のデータをまとめ、エントリー数やゴール数、学生がどのような本をどの程度読んだかなどを紀要に発表したが、本年度はさらに分析を試み、夏に行われた国際学会で発表した。学年によっては多読を働きかけることも難しい学年があったが、リピータも少なからず存在した。彼らの参加期間や読み方は様々であった。中には、5学期間多読マラソンに参加して、卒業までに120万語以上読んだ学生がいた。彼は自律的読者になり得たので、多読活動の目指すべき方向性を示してくれた。一方、今回の縦断的観察からは、多読を促す要因や妨げる要因も浮き彫りになった。 英語多読が情意面や学習面にどういう影響を与えるかを調査するためには、まず情意面では日記という形で情報を集めた。昨年度は日記に対してコメントやフィードバックをしなかったせいか、取れたデータは決して多くはなかったので、今回はノートに日記をつけさせるという方法に変更して、毎回コメントやフィードバックを書いて返した。また、初めて多読に特化したクラスを実施し、また別の形で日記をつけさせた。学習面での影響を見る方法としては、当初の予定を変更して、「語彙(コロケーション)テスト、意味類推・要約・空所補充テスト、長文読解テスト(随筆)」を実施した。 数々の研究が多読の成功の鍵として、易しめの本をたくさん読ませること、授業内で多読の時間を作ること、図書館の環境を整えることなどを挙げている。本校の学生の読書データを分析すると、やはり総語数1,000字以下の易しい本が一番読まれていた。多読は正式にはコースのカリキュラムには組み込まれていないので、授業時間に多読をさせるといのはまだ徹底できていないが、著者が担当する授業には出来る限り多読の時間を設けた。図書館から多大な協力が得られるようになったことも、大きな成果である。今後も選書やレイアウトなどで連携を強めたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度と23年度の2年間に、3種類の方法で日記データを集めた。23年度は、コロケーションや内容把握力を問うテストも実施した。多読に関するアンケートおよび語彙(コロケーション)テスト、意味類推・要約・空所補充テスト、長文読解テスト(随筆)テストも行い、データを集めた。ただし、そのデータの集計や細かい分析はこれからの作業となる。
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Strategy for Future Research Activity |
日記データは、上述のように3種類の方法で取ったのだが、果たして十分な情報が集まったのか定かではない。その反省を踏まえ、今年度はまたさらに別の方法で日記データを取ることを考えている。どの方法が一番効果的だったのか、これから細かく分析していく必要がある。2011年度に集めたその他のデータも今後色々な方法で分析にかけ、多読と学習面の関連性、そして多読と情意面との関連性を探っていきたい。
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Research Products
(3 results)