2010 Fiscal Year Annual Research Report
高専生の特徴を生かした効果的な英語語彙学習のための調査研究
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22520641
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
瀬川 直美 木更津工業高等専門学校, 人文学系, 准教授 (00280321)
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Keywords | 英語教育 / 語彙学習 / コンピュータ学習 / 高専の独自性 / 学習環境 |
Research Abstract |
本研究は、英語学習の基本となる語彙学習に焦点をあてた調査研究を主として行い、より効果的な語彙獲得のための学習方法や指導方法を実証することを目的にしている。 今年度は、研究実施計画に沿った、次にあげる2つの調査研究を主に行った。 調査研究(1)COCET3300(語彙集、オンライン語彙学習サイト)に不足している点を明確にする。 調査研究(2)異なる語彙学習の方法による学習意欲や語彙力の相違点を明らかにする。 これらの調査で対象にしたのは、本研究者が授業を担当している本校1、2年生の学生である。学習者は、この一年間、OCET3300を使って語彙学習を実践してきた。 1年生→語彙集は使わず、オンライン語彙学習サイトのみの学習。 定期的な小テストなどは行わない。 2年生→オンライン語彙学習サイトの他、語彙集を与え、前・後期で16回の定 期的な小テストを実施。 両学習者とも、オンライン語彙学習を長期(夏季、冬季)休暇の課題とし、獲得したスコアを英語の平常点に加点した。 両学者に対し、上記にあげた調査に関するアンケート調査を学年末に行った。また、本研究者が授業で直接関わる中で、両学習者の学習方法を比較した結果、次のようなことが明らかになった。 パソコンを使って語彙学習を行うのは、学習者がとりかかりやすいという点で動機づけとしてはいいが、単調になりがちで、継続して続けるには指導者側がいろいろ工夫しなければならない。また、パソコンを使える環境を設定しなければならない。そういう点では、ちょっと時間が空いた時にすぐとりかかれる語彙集の方が、手軽に学習できるというメリットがある。語彙集には、その単語を用いた例文や解説が提示されているので、単に、単語のみを学習していくオンライン学習より、その語の使い方などが学習でき、記憶の保持にも効果があったようだ。 どちらの学習方法を用いるにせよ、(特に高専生のように英語に対して苦手意識を持っている学生が多い)学習者にとって、語彙学習を継続的に効果的に行っていくには、指導者側のさまざまな工夫が必須で、他の要素(読む、聞くなど)と上手に関連づけた総合的な学習方法を考案することが重要であると改めて感じた。
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