2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520651
|
Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
東山 京子 中京大学, 社会科学研究所, 特任研究員 (80570077)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 台湾総督府文書 / 台湾総督府公文類纂 / 台湾総督府 / 史料学 / 文書学 / 近代公文書 / 公文書学 / アーカイブズ学 |
Research Abstract |
本研究は、近代日本の外地統治史料のなかで、現存する稀少で豊富な価値を持つ歴史資料である台湾総督府文書を近代公文書学的視点からその構想を明らかにしようとするものである。現在、台湾南投市中興新村にある国史館台湾文献館が所蔵しているこの台湾総督府文書は、日本の外地統治機関である台湾総督府の行政文書で、日本植民地研究にとって最も貴重な基礎的史料であるとともに、日本の行政機関が近代行政文書の何を保存し、何を廃棄したのか、またどのように保存してきたのかを知ることができる、最も重要な公文書史料でもある。このため、本研究は、日本における近代公文書の史料論を構築するための手がかりとして、台湾総督府文書の文書構造を解明することを目的としている。 この台湾総督府文書の文書構造を解き明かす手立てとして、1.本府における階層を明らかにし、組織機構上の文書のあり方を分析すること、2.台湾総督府文書には、附属機関・下部機関・関係機関の文書が残されていることから、各機関における文書管理について明らかにすること、3.台湾総督府の文書保存規則では、永久保存・15年保存・5年保存・1年保存に分類されているが、これまでの研究において有期保存文書である15年保存が廃棄された形跡がないことから、文書保存規則により定められた法制度上と文書の残され方でみることができる実態運用を比較検討すること、4.敗戦という歴史的偶然性から本来残ることのない5年保存と1年保存の文書が現存しているため、その実態を把握することによって、文書の取扱と運用とを具体的に明らかにすること、の4点を軸にして解析することとした。 本研究を遂行するために国内と台湾において史料収集を行い、公文書の保存・管理・運用の立場から史料学的分析を行うとともに、台湾総督府の文書課によって整理され、編纂されて作成された「台湾総督府公文類纂」の文書構造を明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)