2012 Fiscal Year Annual Research Report
東西文化を架橋するロバート・モリソンの翻訳活動に関する書誌学的研究
Project/Area Number |
22520653
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
朱 鳳 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 准教授 (00388068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩山 正純 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (10329592)
千葉 謙悟 中央大学, 経済学部, 准教授 (70386564)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ロバート・モリソン / 近代語彙 / モリソン日記 / モリソン書簡 / 翻訳観 / 中国語聖書翻訳 / 東西文化交流 / 英華字典 |
Research Abstract |
平成24年度は本科研助成金の最終年度である。本年度は主に3つの研究活動を行った。 1.モリソン資料の翻字:去年に続き、今年はロンドン大学SOAS校の図書館に所蔵しているモリソン原典資料の翻字作業を行った。去年はモリソンが日記が中心だったのに対して、今年はモリソンのロンドン伝道会への書簡を中心に資料整理をした。もっとも大きな収穫がモリソンの聖書翻訳の際に使用した用語統一に関する一連の記述を発見したことである。彼は「聖書固有名詞字書」(Dictionary of Scripture Names)を作成し、自分自身の中国語聖書とインドで中国語聖書の翻訳活動に従事したマーシュマン(Joshua Marshman)が翻訳した中国語聖書との間に人名と地名などの固有名詞の統一を実現した。 2.モリソン資料の再確認とマーシュマン資料の閲覧:モリソンの聖書翻訳における固有名詞統一活動を確認するために、2013年2月に大英図書館とオックスフォード大学の図書館で、資料調査を行った。大英図書館でモリソンの『神天聖書』『耶蘇基利士督我主救者新遺詔書』などの書物を閲覧した上、オクスフォードのRegents Park CollegeにあるAngus Libraryでマーシュマンが翻訳した中国語聖書『聖経』も閲覧した。特に両書物の固有名詞の異同について、確認作業を行った。 3.研究成果発表:上記の1と2の研究作業を踏まえて、研究成果を『モリソンの書簡についての研究―Joshua Marshmanとの確執―』という論文でまとめることが出来た。2013年3月23日に漢字文化圏近代語研究会が主催する「2013ソウル 高麗大学 国際シンポジウム 越境する近代語:中国・日本・韓国」に参加し、論文の要旨を発表した。本論文は2013年末に出版される予定。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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