2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520665
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 良平 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (30135503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 久男 京都産業大学, 文化学部, 教授 (50460671)
藤田 勝也 関西大学, 環境都市工学部, 教授 (80202290)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 居住 / 住宅 / 都市の空間構成 / 西三条第 / 中世上京 / 中世鎌倉 / 平安宮官衙 / 平泉 |
Research Abstract |
本研究では、個々の居住・住宅と都市全体の空間構成の両者を統一的に分析する。すなわち、居住・住宅の究明と同時に、個々の集合または分散の形態(都市内部の地域)を分析し、両者を総合することで、都市社会の解明が前進する。都市社会の地域ごとの特性(居住・住宅の集合または分散)を明確にし、全体構造に位置づける。 本年度は、第一に個々の居住・住宅については、貴族の邸宅のあり方を西三条第(藤原良相邸)を中心に検討する。西三条第は遺構や文字資料が豊富であるが、正殿らしき建物の存在が曖昧で、西半の池に加え、東北に小規模な池が新設されるなど、課題が多い。そこで、<居住と住宅>の観点から、西三条第の東北の池から出土の墨書土器を検討し、西三条第の家政や文化の様態を解明した。 第二に、居住・住宅の集合もしくは分散(一定の地域・空間)の論点では、中世の上京地区を考察した。上京地区は、近年、同志社大学今出川校地・烏丸校地などで大小の発掘が相次ぎ、重要なデータが得られた。それらの一定の成果がまとまりつつあり、その内容を討議した。今後は上京地区全体に対象を広げ、院や貴族と住人の相互関係から、平安京の一条以北の開発を分析する予定である。また、中世都市鎌倉を取り上げ、平安京の町屋(小屋)との比較研究のために、中世鎌倉の「町屋」の史料とその分布形態を検証した。 第三に、個別の居住・住宅の問題では、平安京の住宅と対照するために、平安宮の官衙の建築や囲繞施設(築地など)、また大極殿・豊楽殿・武徳殿の殿上のあり方に検討を加えた。また、平泉では平安後期の大型建物が多く出土する。大型建物などの事例を詳細に報告していただき、平安京の建物遺構と比較分析を行った。 第二・第三の問題を通して、平泉・鎌倉と平安京・中世京都を対照し、大いに参考とすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)