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2011 Fiscal Year Annual Research Report

通信使と燕行使から見た日朝中三国の政治的・文化的位相

Research Project

Project/Area Number 22520714
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

夫馬 進  京都大学, 文学研究科, 教授 (10093303)

Keywords通信使 / 燕行使 / 日本 / 朝鮮 / 中国
Research Abstract

本年度は以下の研究をおこなった。
1)朝鮮通信使と朝鮮燕行使をつなぐキーパーソンである洪大容につき、研究をすすめた。2012年3月17目に韓国檀国大学で国際シンポジウムがあり、そこで「洪大容『乾浄?会友録』とその改変」というタイトルで報告した。それに先んじてスンシル大学キリスト教博物館で史料調査を行い、これまで現存しないとされていた洪大容『乾浄?会友録』が現存するという「大発見」をおこなった。この発見を翌日のシンポジウムでただちに報告し、聴衆を驚かせた。
2)洪大容『乾浄筆譚』の訳注作りを進め、本文の訳注はほぼ完成した。
3)18世紀朝鮮知識人のグループとしていわゆる北学派がある。北学派知識人たちが東アジアの政治構造をどのように見ていたのかにつき、彼らの地理的知識の進展をも含めて考察を進めた。
4)『韓国文集叢刊』『越南漢文燕行文献集成』のほか、朝鮮燕行録や朝鮮通信使録などの資料を読み進め、そこに現れる朝鮮知識人による中国知識人・ベトナム知識人および日本知識人との交流関係の記録、ヨーロッパやアジア諸民族について見聞した記録、なかでも満洲民族に対する観察、医学など自然科学についての見聞に関わる史料を収集した。また、朝鮮知識人が異国で見た家族、民衆の生活、風俗衣装についての彼らの考え、物質的な豊かさについての彼らの見聞に関わる史料を収集した。
5)日本-朝鮮-中国とつながる銀の移動と、三国間における国際商業について研究を進めた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

朝鮮燕行使と朝鮮通信使をいわば方法として用い、17世紀から19世紀にかけての日本・朝鮮・中国の政治的・文化的位相を明らかにするのが、本研究の目的である。これを明らかにするための中心は、1765年に朝鮮から中国へ旅行した洪大容であり、彼の燕行に関わる研究が大幅に進展した。また、朝鮮通信使として来日した元重挙と洪大容のかかわりについても、研究が進展したので、全体としてはおおむね順調に進展していると評価してよい。

Strategy for Future Research Activity

研究期間は最終年度となったが、研究計画を変更する必要はまったくない。洪大容の燕行が日本・朝鮮・中国という東アジア三国の中で、どのような歴史的な位置を占めるのかを明らかにし、この研究を完了することにしたい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 帝政期中国的訴訟社会:与江戸期日本的比較為中心2012

    • Author(s)
      夫馬進
    • Journal Title

      近代中国知識転型与知識伝播

      Pages: 1-24

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 洪大容『乾浄〓会友録』とその改変2012

    • Author(s)
      夫馬進
    • Journal Title

      東アジア三国、新しい未来の可能性

      Pages: 93-154

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 洪大容『乾浄〓会友録』とその改変2012

    • Author(s)
      夫馬進
    • Organizer
      東アジア三国、新しい未来の可能性
    • Place of Presentation
      韓国・檀国大学
    • Year and Date
      2012-03-17

URL: 

Published: 2013-06-26  

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