2012 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア・アメリカ会社の経営から見た帝政ロシアの商業ネットワーク
Project/Area Number |
22520729
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森永 貴子 立命館大学, 文学部, 准教授 (00466434)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | アラスカ / キャフタ / サンクト・ペテルブルク / 北太平洋 / 毛皮貿易 / 茶 / 露米会社 |
Research Abstract |
本年度の主な研究実績は研究報告と報告集の刊行である。研究の目的であるロシア・アメリカ会社とロシアの貿易・流通の関係については小冊子を刊行予定だったが、2013年度に延期となったため、2012年度はこれに関連する個別テーマの報告を中心とする。 研究報告は、①森永貴子「シベリア辺境統治と「税」―地方自治における商人の役割」(2012.6.30 ユーラシア科研第2回「支配」研究会:東京大学東洋文化研究所、東京都)②森永貴子「近世蝦夷地のロシア人植民者たち ―千島列島に見る日本とロシア、辺境と境界の間―」(2012.10.27 近世史サマーフォーラム2012・海域アジア史研究会:大阪大学、大阪府) 論文集は、③森永貴子「近世蝦夷地のロシア人植民者たち ―千島列島に見る日本とロシア、辺境と境界の間―」『近世史サマーフォーラム2012の記録 アジアを行き交う人びとと国家―多様な歴史学の選択―』近世史サマーフォーラム2012実行委員会(2013.4.26) ①はロシア・アメリカ会社にも積極的に関与したイルクーツクのギルド商人に課された税率の変遷を検討し、18~19世紀ロシアの国家と市の自治組織が商人に対し期待した役割や、彼らの育成・保護に対する認識がどのように変わっていったのか考察するものである。この問題は特許株式会社としてのロシア・アメリカ会社がどのような位置にあったかという問題に関連する。②はロシア・アメリカ会社を通じて19世紀初頭と1820~30年代に行われたウルップ島植民と、ラッコ漁についての報告である。これは千島列島の辺境におけるロシア人の毛皮事業と植民問題が日本との国境問題を視覚化したことで、辺境が国境線の問題へと転化していく過程を明らかにするものである。③はこの報告記録を文章化し、修正したものである。以上、本年度はロシア・アメリカ会社の事業に関連する諸問題を検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)