2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22520784
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
村山 朝子 茨城大学, 教育学部, 教授 (40375358)
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Keywords | 世界地誌 / 地理教育 / ESD / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究は、平成20年学習指導要領で「世界についての学習」が拡充されたことを受けて、小中学校における世界地誌学習をESD(持続可能な開発のための教育)の観点から再構築するための研究である。研究の2年目にあたる本年度は、国内外での調査をふまえ、世界地誌学習の教材開発のための調査を中心に行った。 海外調査はスウェーデンとイギリスにおいて実施した。スウェーデンにおいては、昨年度までの予備調査をふまえ、世界地誌教材例として同国を持続可能な社会の構築という観点から地誌的に取り上げることとし、教材開発のための本調査を行った。ストックホルムの中心地区、郊外地区、再開発地区ハンマルビーのそれぞれでフィールドワークを行った。とくに注目すべき再開発地区ハンマルビーでは、情報センターで聞き取り調査を行い、地域案内を受けた。 イギリスでは、ロンドンでRGS-IBGイギリス地理学会大会に参加するなどし、イギリス地理教育の動向を調査するとともに、教科書を中心とする地理教育関連文献を収集した。またストックホルムと比較するために、ロンドンを中心とする地域調査を行った。 国内調査では日本地理学会大分大会においてESDのシンポジウムに参加するとともに研究者との情報交換、討議を行った。文献調査としては、国内外で収集した教科書等の内容分析を行った。 以上をふまえ、22年度における調査地域と合わせてヨーロッパ地誌のカリキュラム、教材づくりを進め、附属学校ほか社会科教員らとその内容について協議・検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内外の調査により、理論的研究、教材開発のための研究についてはおおむね順調に成果をあげることはできたが、海外現地校での調査は日程の調整がつかず実現しなかった。附属学校との学習会で教材やカリキュラムについての検討は行えたが、震災の影響等で開発教材による検証授業については日程の調整がつかず行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までの国内外での調査研究成果をふまえ、ヨーロッパを事例に世界地誌学習の教材開発を作成し,開発教材の実践的効果を中学校での授業で検証する。検証授業をふまえ、開発教材を再構成し完成させる。
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