2013 Fiscal Year Annual Research Report
新興国におけるITサービス業の産業集積地域の形成過程と構造変化に関する比較研究
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22520793
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
北川 博史 岡山大学, 社会文化科学研究科, 教授 (20270994)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ITサービス業 / インド / 産業集積 / 空間構造 / 経済地理学 |
Research Abstract |
本年度は,新興国におけるITサービス業の産業集積地域の形成過程の実態解明と輸出環境の変化などによる当該産業の構造変化の特徴について明らかにした。 とくに、以下の点について明確なものとなっている。インドのITサービス業は1991年の経済自由化以降、グローバルスケールにおいて重要な地位を確固たるものとしてきた。輸出を通じて成長したITサービス業は,インド全体の貿易構造にも影響を及ぼすまでの規模に成長している。一方、中国においては、改革開放以降、製造業の発展を中心に急速な経済成長をみたが、ITサービス業に関しても,近年、輸出指向型産業として急成長を遂げ,グローバルスケールでの確固たる地位は築くに至っていないが、東アジアにおける拠点的なITサービス業集積を形成している。 ITサービス業の発展とそれによってもたらされる当該産業の空間構造の形成と再編に関しては、大都市地域への立地指向性や良質な労働市場を背景として産業集積地域を形成するといった当該産業の有する特性だけでなく、ITサービスの輸出を促進させる各国政府による産業政策の影響も無視できないことも判明している。 また、輸出環境の変化は、当該産業の構造変化、すなわち、ソフトウェア産業を中心としたITサービス業から、BPOなどアウトソーシングビジネスを含んだITサービス業の勃興により、ICT産業全体の構造変化を誘導し、こうした構造変化は産業集積地域の再編にも影響していることが、インドにおける事例研究により明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)