2013 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀先進資本主義国における都市再生の新動向に関する地理学的研究
Project/Area Number |
22520797
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
藤塚 吉浩 大阪市立大学, 大学院創造都市研究科, 教授 (70274347)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ジェントリフィケーション / 都市再生 / 新築のジェントリフィケーション / ゲーテッド・コミュニティ / 超高層共同住宅 |
Research Abstract |
平成25年度には、大阪市における2000年代後半の専門的技術的・管理的職業従事者の増加率が高い中央区、北区、福島区、西区について現地調査を行うとともに、福島区を事例として詳細に検討した。福島区の専門的技術的・管理的職業従事者の増加したところには高層共同住宅が建設されていた。その高さは、低層の長屋建住宅からなる町並みを凌駕している。その周辺には、大阪市の都市景観資源に指定された低層の歴史的建造物もあり、中低層の町並みの調和を著しく損なっていた。超高層共同住宅のなかには空室もあり、住戸数としては供給過剰といえる。超高層共同住宅の居住世帯は、若年層に偏り、高齢者は少なかった。 平成25年度には、ロンドンのタワーハムレッツとハクニーにおける現地調査を行った。テムズ川やリー川などの河川やリージェンツ運河などの水路沿いにおいて、工場や倉庫の跡地を再利用した新築のジェントリフィケーションがみられた。バングラデシュ系やベトナム系移民などの多いコミュニティでは、ゲーテッド・コミュニティの形態もみられた。衰退した商店街の再生に結びついた地区がある一方、居住者階層のミックスされた共同住宅は多くない。ロンドン・プランにあるブルーリボン・ネットワーク構想では、水路沿いのところを公共空間として確保することが謳われているが、実際にはゲーテッド・コミュニティの空間の中に取り込まれており、社会的なミックスが十分に進んでいるわけではない。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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