2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本山村の「地域存続力」に関する研究-新たな山村像の構築をめざして
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22520805
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
中川 秀一 明治大学, 商学部, 教授 (00298415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安食 和宏 三重大学, 人文学部, 教授 (00231910)
川久保 篤志 東洋大学, 法学部, 教授 (50314612)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 地域存続力 / 地域アイデンティティ / 地域組織 / 外部チャネル / 定常化社会 / 事例分析 / 内発的発展論 |
Research Abstract |
地球環境問題や日本社会の置かれている人口構造上の制約などから、成長を目指す社会から「持続可能な発展」への方向転換が重要な課題となってきている。他方、「持続可能性」(Sustainability)という語は、研究者によって恣意的に用いられてきた側面もあり、多様な文脈で、きわめて多義的に用いられている。例えば、「農業の持続的発展」と「農村の持続的発展」が、しばしば同一の文脈で用いられることがある。本研究では、「農村」の「持続的発展」のひとつの考え方を「地域存続力」という概念で捉え直すことによって、分析枠組みの明確化を図り、実態を分析した。地域存続力とは、「限界集落」や「むらおさめ」など、国土周辺の地域社会の存続が危惧されている今日の状況を踏まえた概念である。小規模ではあるが、広域的な空間を管理する地域社会存続の意義をあらためて検討すると同時に、長期的な視点から地域存続のありようと現在の位相を日本各地の事例の分析によって理解しようとした。 共同研究者らは、これまでに毎年2回の共同視察調査を行い、東北日本から九州に至る山間地域における地域振興策の視察を行うとともに資料収集を行い、地域存続がどのように果たされてきたか、これからの地域の存続に必要なことは何かについて、議論を重ねた。その成果はさらにそれぞれの調査に基づく成果へと還元されていった。この研究期間中に行われた、関連する9回の学会における研究報告および学術雑誌などでの研究論文はその成果である。 今年度はそれらを振り返りつつ、本研究課題から得た着想を共同研究者各自がそれぞれの研究課題へと発展させる準備を進めた。例えば、研究代表者である中川は、内発的発展論などの既存の研究蓄積の検討の中から現在の地域存続に関わる理論的研究の試みを始めている。共同研究者らもそれぞれのフィールドに立ち返って、さらなる研究の発展を図っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)